iOS 4.1 のリリースから2週間、今日ようやく待望の iPad 対応 iOS 4.2 のβ版が開発者向けにリリースされました。

アップル、iOS 4.2のベータ版を開発者向けに公開
App Advice:iPadで動く iOS 4.2 beta 1 動画レビューを公開

内容はまだおおっぴらに語ることはできませんが、ぶっちゃけてるところもあるので、上記リンクなどをご覧下さい。ま、個人的には

待望の iPad + iOS 4 は、やっぱり良いねぇ


ということですね。256MB + iPad の画面解像度で動作に不安を指摘する人も多かったのですが、ちょっと使ったくらいでは特に動作速度的に不満はないですね…

非対応、不具合の出るアプリも当然ありますが、iPhone でマルチタスクが使えるユニーバサルアプリは iPad + iOS 4.2 でもマルチタスク可能なので、マルチタスクアプリがなかった iPhone 向け 4.0βが出た時とは、かなり状況が異なります。

おっと、口が滑りまくりそうなので、ここらで本題。

前回、 iOS 4.1 正式版がリリースされた日に「iOS 4.1 の HDR 撮影を早速試してみた(特長と欠点と使いどころ)」という記事を書きました。その記事中では色々とサンプルを例示しましたが、夜景などの条件がなかったため、後から追加しようと思っていたら、出張その他ですっかり放置してしまいました。

ので、記事を改めて、以下に iPhone 4 + iOS 4.1 の HDR 写真&オリジナルの比較写真を掲載します。何かの参考になれば、幸いです。

なお、全て iPhone4 での撮影、使用感となっています。各画像はリンク先にオリジナル画像を置いてあります(なお、はてな fotolife の問題点を回避するため、一部画像はタイムスタンプを変えてあります。また縮小画像は質が悪いので、ブログ上のサムネイル写真の画質云々はご容赦を)。

■ 大阪駅前夜景その1
20100910184236
(通常写真)

20100910184237
(HDR 写真)

縮小写真では判り辛いですが、通常写真では照明を中心に白飛びしている部分が HDR では白飛びがかなり少なくなっています。夜景の HDR でも劇的に良くなっていて驚きです。



■ 大阪駅前夜景その2
20100910184256
(通常写真)

20100910184257
(HDR 写真)

白飛びが減少していると同時に黒潰れも減少して、かなり現実の情景に近くなっています。完全に真っ暗ではなく、微妙に青さの残る空でした。また、窓のデザインが通常写真では白く飛んで見えないものが、HDR ではハッキリと描かれています。


■ 大阪駅前夜景その3

20100910184317
(通常写真)

20100910184318
(HDR 写真)

こちらも白飛びが減少しているわけですが、それによってDAIMARU、ACTY という照明の文字が読み取れるようになっていることに注目です。そういった効果もあります。


■ 大阪駅北側夜景俯瞰
20100910192115
(通常写真)

20100910192116
(HDR 写真)

阪急グランドビル30階からの夜景。HDR 写真では緑っぽさが強く出ていますが、夜景の細部はより良く見えるようになっています。その分、HDR の方がノイズも多くなっています。このあたりになると、どっちが良いかは個人の嗜好でしょう。


■ 機窓1(京都府八幡市上空から淀川三川分岐〜木津川)
20100913114326
(通常写真)

20100913114327
(HDR 写真)

機窓写真は順光の場合、コントラストが弱くなりがちなのですが、HDR では明暗がはっきりしているとともに、上空の雲の白飛びがかなり減っています。ノイズ感はかなり増えてますが、写真としてはよくなってると感じます。


■ 機窓2(富士山静岡空港上空から大井川・島田市付近)
20100913115825
(通常写真)

20100913115826
(HDR 写真)

通常写真では弱いコントラストが HDR ではクッキリとなり、写真として見栄えがするようになっています。現実の機窓はここまでコントラストは強くないのですが、航空写真らしいとも言えます。

■ 機窓3(御前崎付近から焼津、清水付近)
20100913115932
(通常写真)

20100913115933
(HDR 写真)

これもコントラストが強くなっていますが、その効果は前2枚に比べると弱いものです。それでも HDR の方が写真としては整ってる気がします。眼下の空港は、航空自衛隊清浜基地。


■ 機窓4(伊豆半島西海岸から富士山)
20100913120219
(通常写真)

20100913120220
(HDR 写真)

なんとも微妙な例。元写真よりコントラストはあっても、全体に明るく写って、いささか微妙。個人的には通常写真一択。状況や、タッチしてAF、露出を選択する箇所によっては、こういうことも起きる。一発で全て上手く行くわけではない。


■ 機窓5(房総半島上空から館山市南部〜州の崎付近)
20100913121021
(通常写真)

20100913121022
(HDR 写真)

通常写真でも十分だが、やや霞がかかったような感じなのが HDR ではクッキリハッキリになっている。というか、HDR ではクッキリというより線が太くなりすぎて、まるでシャープネスをかけすぎたみたいになっている。

これは地上との距離が近づいて、HDR 3枚連写の間に被写体が動くのが目立ってきているため、高度が高ければ、連写の間に被写体の動きは目立たないが、ここまで高度が下がると目立ってしまう。


■ 機窓6(房総半島上空から富浦湾付近と遠く富士山)
20100913121108
(通常写真)

20100913121109
(HDR 写真)

高度が低いので、前例同様に HDR 写真ではシャープネスを強くかけすぎたような描写になっているが、雲中まではいかなくても少々霞みの強い空気の中からの写真のため、通常写真ではコントラストが弱くなっている。HDR ではそれが補正されている。


以上、夜景、機窓を10例ほど適当に並べてみました。HDR はいつも通常写真より良い結果を出すとは限りませんが、使えるシーンが多いのを感じ取ってもらえると思います。

レスポンスも通常+α程度ですし、通常写真と両方残すことができますので、OS のマイナーアップデートにしては、素晴らしい機能追加でした。もう、HDR なしでは困るくらいですね。

iOS 4.1 の HDR 撮影を早速試してみた(特長と欠点と使いどころ)