iOS 4.1 がリリースされました。一足早く使っていたわけですが、正式版がリリースされるまではブログに書くとかできませんでしたので、先ほどリリースされたのを確認して、実写画像とともに iOS 4.1 の HDR 機能のインプレションを軽く書いてみたいと思います。
【追記】撮影時に使った iOS 4.1 はGM版で、正式リリース版と同じものです(β版ではありません)。
【追記その2】HDR 撮影機能は 2010/9 現在 iPhone4 限定です(3G/3GS、第四世代 touch では不可)
【9/16 追記】 夜景・機窓での HDR 撮影サンプルを別記事で紹介しました(→「(iOS 4.2βが出たけど)iOS 4.1 の HDR撮影を試す 〜夜景、機窓編〜」)
なお、全て iPhone4 での撮影、使用感となっています。各画像はリンク先にオリジナル画像を置いてあります(なお、はてな fotolife の問題点を回避するため、一部画像はタイムスタンプを変えてあります。また縮小画像は質が悪いので、ブログ上のサムネイル写真の画質云々はご容赦を)。
さて、この iOS 4.1 の目玉は
といったあたりでしょう。
Game Center については現状まだまだ意味は少なく、今後ゲームアプリの対応が進んでからの話。おまけにハイスコア集計あたりなら既に Open Feint 対応で十分賄えているところが多いので、どうなっていくやら…ですね。それにゲームをあまりやらない人には無意味です。
Bluetooth の AVCRP 対応についても、Bluetooth イヤホンを使ってない人には無関係な事項ですが、私のように常用している人には待ちに待った対応となります。
わけで、できて当然の機能がサポートされるのに、Bluetooth イヤホン対応から1年以上も待たせた Apple の真意が本当に判りません。が、まぁ嬉しい話ではあります。
そして、最後の HDR カメラ機能。
と言えるでしょう。既に1週間ほどHDR カメラ機能を試してきましたが、なかなか良い感じ。
iPhone4 + iOS 4.1 の HDR 機能の特徴を簡単に挙げると、
という感じ。思っていたよりずっと使えるものでした。
特に強調したいのが
この2点が、今回の iOS 4.1 純正 HDR 写真の大きな特長。簡単に ON/OFF できることと合わせて、とにかく誰でも簡単に使えます。と同時に、
ということが簡単にできます。なにせ
わけですからね。
そのあたりの HDR が有効に働かない点は詳しく後述するとして、まずは HDR の有用性から。
たとえば、「白飛び、黒潰れを防ぎたい」という状況では、HDR 写真は良い効果を発揮してくれます。コントラストのある場面、
こんな時に空を飛ばしたくないと露出を空に近いところで合わせたため、逆に手前のガード下は黒つぶれしています。これはこれで問題なのですが、ガード下にあるものも一緒に写したいという場合には HDR は効果を発揮します。
ちょっと色は緑っぽさが強まったり、コントラストは弱くなりますが、空の青い部分とガード下の光景が両立します。
また、逆も言えます。ガード下にピント&露出を当てると
このように通常撮影では、空が真っ白に飛んでしまいます。iPhone では AF ポイントと露出基準点が同じですから、こういうことは過去にもよくあることでした。これではあまりにも…という時に HDR を使えば、
という感じで、これも空の青い部分とガード下の光景が両立します。先の例と同様に、HDR っぽい部分はどうしても出てしまいますが、これに対処するには撮影後にレタッチするしかありません。が、明るいところと暗いところの両立は HDR でカバーできることが判ると思います。
また、暗めの室内などでは照明が当たってる部分とそうでない部分の差が大きくなるので、
割と白飛びの多い写真になるのですが、
コントラストが抑えられ、かつ白飛びも減って室内の様子がより良い感じで再現されることがあります。これは、バス停の時刻表を撮るなど、メモ撮影の時にも意外と効力を発揮します。
というか、
と言ってもいいかもしれません。その分、実用として使えるんですけどね。ま、アートな HDR 写真は HDR アプリを使えば、いくらでも撮れます。
さて、先に「通常露出の写真を同時に記録できることが重要」と言いましたが、
むしろ、効果を発揮するのは条件が限られています。逆光とか明暗差のある室内とか…。効果のない場合もありますし、効果が出ても上記の写真でも見られたように、少し色合いその他に癖が出ます。
そして HDR 写真だと逆効果になる時もあります。たとえば、夕暮れの写真。
夕暮れの色を出したいので、空にタッチしてアンダー露出にしています。これの同時記録 HDR 写真を見ると、
となって、アンダー露出が消えて味気も何もない写真になってしまいました。
【追記】撮影時に使った iOS 4.1 はGM版で、正式リリース版と同じものです(β版ではありません)。
【追記その2】HDR 撮影機能は 2010/9 現在 iPhone4 限定です(3G/3GS、第四世代 touch では不可)
【9/16 追記】 夜景・機窓での HDR 撮影サンプルを別記事で紹介しました(→「(iOS 4.2βが出たけど)iOS 4.1 の HDR撮影を試す 〜夜景、機窓編〜」)
なお、全て iPhone4 での撮影、使用感となっています。各画像はリンク先にオリジナル画像を置いてあります(なお、はてな fotolife の問題点を回避するため、一部画像はタイムスタンプを変えてあります。また縮小画像は質が悪いので、ブログ上のサムネイル写真の画質云々はご容赦を)。
さて、この iOS 4.1 の目玉は
- ゲームアプリのオンライン機能をサポートする Game Center(アプリ)
- Bluetooth イヤホン、レシーバーで一曲進み・戻しが、よ〜〜やくサポートされた
- カメラに HDR 撮影機能が付いた
といったあたりでしょう。
Game Center については現状まだまだ意味は少なく、今後ゲームアプリの対応が進んでからの話。おまけにハイスコア集計あたりなら既に Open Feint 対応で十分賄えているところが多いので、どうなっていくやら…ですね。それにゲームをあまりやらない人には無意味です。
Bluetooth の AVCRP 対応についても、Bluetooth イヤホンを使ってない人には無関係な事項ですが、私のように常用している人には待ちに待った対応となります。
よ〜〜やく Bluetooth イヤホンから1曲送りや戻しが可能になった
わけで、できて当然の機能がサポートされるのに、Bluetooth イヤホン対応から1年以上も待たせた Apple の真意が本当に判りません。が、まぁ嬉しい話ではあります。
そして、最後の HDR カメラ機能。
iOS 4.1 の HDR機能は、iPhone4 でカメラを使う人全てに役立つ
と言えるでしょう。既に1週間ほどHDR カメラ機能を試してきましたが、なかなか良い感じ。
iPhone4 + iOS 4.1 の HDR 機能の特徴を簡単に挙げると、
- HDR 独特の合成写真臭さは控えめで、アーティスティックな感じはなく普通に使える方向性
(HDR らしい緑かぶりはあるし、ラチチュードを広げる効果も控えめになってる) - HDR 処理待ち時間も少なめで、撮影レスポンスはさほど悪くならない
- HDR 撮影時に通常露出の写真も一緒に残すことができる
(これは便利!残さない設定も可能だが、両方残して良い方を使うのが◎) - タップ一つで HDR のオンオフを切り替えられる簡易さ
- 基本的に完全オート。ただし後述するように、同じ構図でもタップした AF・露出ポイントによって HDR の感じは変化する
という感じ。思っていたよりずっと使えるものでした。
特に強調したいのが
レスポンスがあまり悪くならず
通常露出の写真と両方残せること
通常露出の写真と両方残せること
この2点が、今回の iOS 4.1 純正 HDR 写真の大きな特長。簡単に ON/OFF できることと合わせて、とにかく誰でも簡単に使えます。と同時に、
通常写真と HDR 写真の両方を同時に撮って
自分でより良い方を選択できる
自分でより良い方を選択できる
ということが簡単にできます。なにせ
HDR は万能ではなく、時には便利な機能に過ぎない
わけですからね。
そのあたりの HDR が有効に働かない点は詳しく後述するとして、まずは HDR の有用性から。
たとえば、「白飛び、黒潰れを防ぎたい」という状況では、HDR 写真は良い効果を発揮してくれます。コントラストのある場面、
こんな時に空を飛ばしたくないと露出を空に近いところで合わせたため、逆に手前のガード下は黒つぶれしています。これはこれで問題なのですが、ガード下にあるものも一緒に写したいという場合には HDR は効果を発揮します。
ちょっと色は緑っぽさが強まったり、コントラストは弱くなりますが、空の青い部分とガード下の光景が両立します。
また、逆も言えます。ガード下にピント&露出を当てると
このように通常撮影では、空が真っ白に飛んでしまいます。iPhone では AF ポイントと露出基準点が同じですから、こういうことは過去にもよくあることでした。これではあまりにも…という時に HDR を使えば、
という感じで、これも空の青い部分とガード下の光景が両立します。先の例と同様に、HDR っぽい部分はどうしても出てしまいますが、これに対処するには撮影後にレタッチするしかありません。が、明るいところと暗いところの両立は HDR でカバーできることが判ると思います。
また、暗めの室内などでは照明が当たってる部分とそうでない部分の差が大きくなるので、
割と白飛びの多い写真になるのですが、
コントラストが抑えられ、かつ白飛びも減って室内の様子がより良い感じで再現されることがあります。これは、バス停の時刻表を撮るなど、メモ撮影の時にも意外と効力を発揮します。
というか、
iOS 4.1 純正 HDR 機能は、アーティスティックな HDR 写真ではなく
記録写真向けのチューニング
記録写真向けのチューニング
と言ってもいいかもしれません。その分、実用として使えるんですけどね。ま、アートな HDR 写真は HDR アプリを使えば、いくらでも撮れます。
さて、先に「通常露出の写真を同時に記録できることが重要」と言いましたが、
HDR 撮影は常に良い結果を出してくれるとは限りません
むしろ、効果を発揮するのは条件が限られています。逆光とか明暗差のある室内とか…。効果のない場合もありますし、効果が出ても上記の写真でも見られたように、少し色合いその他に癖が出ます。
そして HDR 写真だと逆効果になる時もあります。たとえば、夕暮れの写真。
夕暮れの色を出したいので、空にタッチしてアンダー露出にしています。これの同時記録 HDR 写真を見ると、
となって、アンダー露出が消えて味気も何もない写真になってしまいました。
また、
といった例でも、やはり通常露出写真の方が好ましく感じられますし、ゴーストが出るような条件では
という具合に、HDR 写真だとゴーストがより目立ってしまう結果になります。
こういった明らかに通常写真の方が好ましい場合でなくても、
のように、どっちが良いか悩ましい例もあります。
ディーゼルカーの車体にフォーカス(&露出)ポイントを指定したために、通常写真だと完全に空が白飛びしてしまってるにも関わらず、HDR 写真では雨雲が良い感じで再現されています。しかし、色合いもコントラストも変わっているため、肝心の車体の色合いも変わってしまっています。
この例でも、通常撮影写真では車窓に露出を合わせて車内は黒く潰して問題ないのですが、HDR 写真で両方見えている写真も悪くはありません。どちらが良いかは意図次第でもありますが、ここでポイントなのは、
があるということです。
HDR 機能のオンオフがワンタップで切り換えられることと、同時保存してもさほどレスポンスが悪くならない利点と合わせ、HDR 機能を気軽に使える、薦められる最大の理由と言えます。
実際に使っていると、この通常露出&HDR 合成の同時保存は非常に便利かつ重要で、コンデジや一眼系でも同じことができない機種は HDR 機能があっても意味ないな…と思ったくらいです。
いくら HDR 機能のオンオフが簡単でも、いちいち切り換えて使うのは面倒ですし、それが一眼で撮るのならば仕方ないですが、iPhone みたいなカメラで切り換えて撮るようではちょっとね…となってしまいます。同時記録を入れたのは本当に良い判断だったと思います。
さて、もう一つ、HDR 撮影に向かないのが、動体相手。もしくは自分が動いている場合。
iPhone の場合、シャッター音はわざと出してるだけなので
わけで、何もソフトウェアで“もどき”なエフェクトをしているわけではありません。よって、被写体が動いていたり、自分が動いていると、被写体ブレが出てしまいます。
例えば、車窓なんかだと
という感じで、少々アンダー&彩度が不自然なまで高くなっているものの、白飛びしていた空の曇天感が HDR 撮影によって復元されているわけですが、右下の車を見れば合成したのが丸わかりになります。
この例以外でも、今回の写真で同じような事例を見ることはできます。なるべくそれが目立つ写真は掲載していませんが、いくつかはあります。
ただ、相対的な角速度が小さいと目立ちにくいですし、iPhone 撮影で主に利用する twitter 用、ブログ用くらいには問題にならないと思います。没写真の中には派手に3枚に“分身”している写真もありますが(笑)
その他、注意すべきことと言えば、
ということです。HDR 合成時の露出基準点が変わるので、当然と言えば当然でしょう。
例えば
丸ビルの看板のある右手前のビルにフォーカス・露出ポイントをタッチした場合は、そこに露出が合わさるため、空は完全に白く飛んでしまいます。この時の同時 HDR 撮影写真は
なって、ややアンダーになるものの、空の青い部分も出て、手前のビルも黒くならないという悪くない結果になります。
逆に空を基準にしようとした通常露出写真では
となりますが、この場合の同時 HDR 撮影写真は
となり、2例目の写真と似ているものの、やや異なる結果になります(構図も若干ずれてますが)。
このあたりは自分で撮っていく中で癖を掴んで行く方が良いと思いますし、場合によっては白飛び・黒潰れ両方での HDR 撮影をするのも良いだろうと思います。
個人的には白飛ばし露出条件で(白飛びを復活させる方向での)HDR 撮影の方が好ましい結果になることが多いように感じていますが、必ずそうとも限らないのが難しいところです。
ところで、HDR 機能とは別に、iOS 4.1 になってちょっと気になってるのが、通常露出で撮影した写真の画質。
と思っていたりします。どうも、iOS 4.0.x の時よりコントラストや彩度が高く、若干アンダーになってる気がします。
iPhone 3GS から iPhone4 にしてからは、もっとアッサリめの、というかここまでコッテリじゃなかったように思うのですが…なんか、3GS の写真っぽくなった気がするんですよね。
ま、3GS の独特の画質には意外とファンも多かったとか聞きますが、個人的には 3GS の画質は好きではなかったので、ちょっとコッテリ度の強いチューニングは嫌だなぁ…と思います。
まぁ HDR 機能が入って、そちらだとコントラスト薄めになりやすいので、通常露出ではコッテリにしたのかもしれませんが、いささか戸惑っています。気のせいだったら良いんですが…う〜む。
というわけで、iOS 4.1 純正の HDR 機能について、この1週間感じてきたことを色々と書いてきましたが、とにかく言えることは
ではないかと。簡単かつ便利。メニューの奥から設定しなくても、ワンタッチで ON/OFF。カメラメーカーも見習って欲しいですよね。
いずれにせよ、HDR アプリと比べると撮影にかかる時間が月とスッポン。コンデジや一眼系でもカメラ内で HDR 合成写真が撮れるカメラも増えてますが、それらと比べても処理速度はさほど劣らない(コンデジの HDR 処理速度に比べると勝ってるものもあるくらい)。
例えば、NEX-5D の HDR 撮影とは、よーいドン!で比べてみましたが、一呼吸遅い程度(iPhone4 の場合)。iOS 4.1 の HDR 撮影機能は条件によって処理速度が変わりますが、処理に待たされまくってイライラするということはありません。
今までいくつもの HDR アプリを使ってきて、中でも「Pro HDR」アプリは秀逸だったので愛用してきましたが、これからは iOS 4.1 純正の HDR 機能をメインに使わざるを得ないですね。とにかく処理速度が違いすぎる。卑怯なくらいです。
ただ、Pro HDRは、自分で彩度やコントラストその他を調整でき、アーティスティックな HDR 写真も可能なので、今後も使わなくなることはないと思います。
というわけで、個人的には
という感じの iOS 4.1 純正 HDR 機能でした。ホント、これで光学ズームなんか入った日には…(光学ズームを入れるくらいなら、より薄くするだろうけどね)
【9/16 追記】 夜景・機窓での HDR 撮影サンプルを別記事で紹介しました(→「(iOS 4.2βが出たけど)iOS 4.1 の HDR撮影を試す 〜夜景、機窓編〜」)

リュウドの折り畳み Bluetooth キーボードの新製品 (Bluetooth HID、Mac用US配列)
私も今は亡き某社の折り畳みBTキーボードをたまにiPhoneで使ってるけど便利!
この新版はショートカットキーが使えるようになるので、購入予定。
といった例でも、やはり通常露出写真の方が好ましく感じられますし、ゴーストが出るような条件では
という具合に、HDR 写真だとゴーストがより目立ってしまう結果になります。
こういった明らかに通常写真の方が好ましい場合でなくても、
のように、どっちが良いか悩ましい例もあります。
ディーゼルカーの車体にフォーカス(&露出)ポイントを指定したために、通常写真だと完全に空が白飛びしてしまってるにも関わらず、HDR 写真では雨雲が良い感じで再現されています。しかし、色合いもコントラストも変わっているため、肝心の車体の色合いも変わってしまっています。
この例でも、通常撮影写真では車窓に露出を合わせて車内は黒く潰して問題ないのですが、HDR 写真で両方見えている写真も悪くはありません。どちらが良いかは意図次第でもありますが、ここでポイントなのは、
通常露出と HDR 撮影の写真を同時保存できるゆえに
後から両方見て良い方を決めることができる利点
後から両方見て良い方を決めることができる利点
があるということです。
HDR 機能のオンオフがワンタップで切り換えられることと、同時保存してもさほどレスポンスが悪くならない利点と合わせ、HDR 機能を気軽に使える、薦められる最大の理由と言えます。
実際に使っていると、この通常露出&HDR 合成の同時保存は非常に便利かつ重要で、コンデジや一眼系でも同じことができない機種は HDR 機能があっても意味ないな…と思ったくらいです。
いくら HDR 機能のオンオフが簡単でも、いちいち切り換えて使うのは面倒ですし、それが一眼で撮るのならば仕方ないですが、iPhone みたいなカメラで切り換えて撮るようではちょっとね…となってしまいます。同時記録を入れたのは本当に良い判断だったと思います。
☆
さて、もう一つ、HDR 撮影に向かないのが、動体相手。もしくは自分が動いている場合。
iPhone の場合、シャッター音はわざと出してるだけなので
HDR 撮影でも1回しかシャッター音が聞こえないけれど
ちゃんと連写して合成している
ちゃんと連写して合成している
わけで、何もソフトウェアで“もどき”なエフェクトをしているわけではありません。よって、被写体が動いていたり、自分が動いていると、被写体ブレが出てしまいます。
例えば、車窓なんかだと
という感じで、少々アンダー&彩度が不自然なまで高くなっているものの、白飛びしていた空の曇天感が HDR 撮影によって復元されているわけですが、右下の車を見れば合成したのが丸わかりになります。
この例以外でも、今回の写真で同じような事例を見ることはできます。なるべくそれが目立つ写真は掲載していませんが、いくつかはあります。
ただ、相対的な角速度が小さいと目立ちにくいですし、iPhone 撮影で主に利用する twitter 用、ブログ用くらいには問題にならないと思います。没写真の中には派手に3枚に“分身”している写真もありますが(笑)
その他、注意すべきことと言えば、
同じ構図でも、フォーカス(露出)ポイント指定により
通常露出の写真同様、HDR 写真の仕上がりも変わる
通常露出の写真同様、HDR 写真の仕上がりも変わる
ということです。HDR 合成時の露出基準点が変わるので、当然と言えば当然でしょう。
例えば
丸ビルの看板のある右手前のビルにフォーカス・露出ポイントをタッチした場合は、そこに露出が合わさるため、空は完全に白く飛んでしまいます。この時の同時 HDR 撮影写真は
なって、ややアンダーになるものの、空の青い部分も出て、手前のビルも黒くならないという悪くない結果になります。
逆に空を基準にしようとした通常露出写真では
となりますが、この場合の同時 HDR 撮影写真は
となり、2例目の写真と似ているものの、やや異なる結果になります(構図も若干ずれてますが)。
このあたりは自分で撮っていく中で癖を掴んで行く方が良いと思いますし、場合によっては白飛び・黒潰れ両方での HDR 撮影をするのも良いだろうと思います。
個人的には白飛ばし露出条件で(白飛びを復活させる方向での)HDR 撮影の方が好ましい結果になることが多いように感じていますが、必ずそうとも限らないのが難しいところです。
☆
ところで、HDR 機能とは別に、iOS 4.1 になってちょっと気になってるのが、通常露出で撮影した写真の画質。
iPhone4 の写真が iOS 4.1 で画質傾向が少し変わったのでは?
と思っていたりします。どうも、iOS 4.0.x の時よりコントラストや彩度が高く、若干アンダーになってる気がします。
iPhone 3GS から iPhone4 にしてからは、もっとアッサリめの、というかここまでコッテリじゃなかったように思うのですが…なんか、3GS の写真っぽくなった気がするんですよね。
ま、3GS の独特の画質には意外とファンも多かったとか聞きますが、個人的には 3GS の画質は好きではなかったので、ちょっとコッテリ度の強いチューニングは嫌だなぁ…と思います。
まぁ HDR 機能が入って、そちらだとコントラスト薄めになりやすいので、通常露出ではコッテリにしたのかもしれませんが、いささか戸惑っています。気のせいだったら良いんですが…う〜む。
というわけで、iOS 4.1 純正の HDR 機能について、この1週間感じてきたことを色々と書いてきましたが、とにかく言えることは
HDR 機能もまた身近にした iPhone
ではないかと。簡単かつ便利。メニューの奥から設定しなくても、ワンタッチで ON/OFF。カメラメーカーも見習って欲しいですよね。
いずれにせよ、HDR アプリと比べると撮影にかかる時間が月とスッポン。コンデジや一眼系でもカメラ内で HDR 合成写真が撮れるカメラも増えてますが、それらと比べても処理速度はさほど劣らない(コンデジの HDR 処理速度に比べると勝ってるものもあるくらい)。
例えば、NEX-5D の HDR 撮影とは、よーいドン!で比べてみましたが、一呼吸遅い程度(iPhone4 の場合)。iOS 4.1 の HDR 撮影機能は条件によって処理速度が変わりますが、処理に待たされまくってイライラするということはありません。
今までいくつもの HDR アプリを使ってきて、中でも「Pro HDR」アプリは秀逸だったので愛用してきましたが、これからは iOS 4.1 純正の HDR 機能をメインに使わざるを得ないですね。とにかく処理速度が違いすぎる。卑怯なくらいです。
ただ、Pro HDRは、自分で彩度やコントラストその他を調整でき、アーティスティックな HDR 写真も可能なので、今後も使わなくなることはないと思います。
というわけで、個人的には
これでまたコンデジの出番が減るわ!
という感じの iOS 4.1 純正 HDR 機能でした。ホント、これで光学ズームなんか入った日には…(光学ズームを入れるくらいなら、より薄くするだろうけどね)
【9/16 追記】 夜景・機窓での HDR 撮影サンプルを別記事で紹介しました(→「(iOS 4.2βが出たけど)iOS 4.1 の HDR撮影を試す 〜夜景、機窓編〜」)

リュウドの折り畳み Bluetooth キーボードの新製品 (Bluetooth HID、Mac用US配列)
私も今は亡き某社の折り畳みBTキーボードをたまにiPhoneで使ってるけど便利!
この新版はショートカットキーが使えるようになるので、購入予定。