発売日に購入するつもりが、所用で買えなかったら翌日には売り切れていた Apple の新製品 Magic Trackpad。発売から1週間後の再入荷でようやく手に入れて、数日間使っての感想を軽く書いてみます。

Magic Trackpad を買った理由は明確で、

  • MacBook シリーズのトラックパッドは俊逸で、この使いやすさならデスクトップでも使える可能性を感じたから

  • マウスは使用頻度が高いと、手首、肘に結構負担がかかるから、その負担が軽減されるかも?と思ったから


ということ。さらにもう一つ言うとするなら

ユーザーインターフェース物は、いくら他人のレビューを参考にしても
結局自分で使って実地に試してみないと判断つかない


ということです。

ま、そんな「他人のレビューでは判断できない」と書いてる人間が、これを書く矛盾は十分承知で書いてるわけですが、キーボードとかポインティングデバイスに関しては、好み・使い心地は千差万別ですし、店頭でちょっと触っただけでは判りきれませんからねぇ…



理由の第一の点については、T-3100 とか初代 Dynabook を予約買いとかしてきたオッサンで、ノートパソコンの歴史は黎明の頃からそれなりに見てきて色々使ってきてるわけですが、各社のトラックパッドの中でも Mac ノートのトラックパッドが最も使いやすいことは、きちんと使ったことがある人なら判ることだと思っています。

トラックパッドというデバイスの是非、MacOS がどうのこうの、という部分は別にして、トラックパッドそのものを一番心地よく使えるのは事実ですし、そのあたりのチューニングセンスは iPhone, iPad を作り出した Apple だと感じます。

そんな MacBook シリーズで定評あるトラックパッドを、2倍近いサイズにしてデスクトップ機用に持ってきたとなれば、興味津々。マウスを使う際の負担が少しでも軽減されるなら一石二鳥。そんな期待もあって購入。お値段も 6,800円なら、並みのマウスの値段と大差ないですしね。

AppleMagicTrackpad


しばらく使っての結論としては

キーボードを多用するメイン機のマウス代わりとしてはちょっと厳しいけど
資料を見たりブラウジング中心のサブ機にはピッタリ


という印象。もちろん、この感想は超個人的なもので、使えば人それぞれ違うのは当然です。

こういう感想に至った理由、特にキーボードを多用するメイン機で、想像していていたほど心地よくなかった理由もまた明確で、

  • ノートパソコンと違って、トラックパッドを操作する際にキーボードのホームポジションから大きくてが離れるので、ノートパソコンでトラックパッドを使うほど便利&使い心地に優れてはいない(マウスと同じ)

  • 二本指三本指操作は超快適だが、根本的な問題としてマウスより細かい操作に優れず、特に大きな画面で目的のポイントへカーソルを素早く移動させるのは、マウスの方が優れている

  • ごく個人的な印象だが、キーボードと同じ高さでは手首に負担がかかりやすいように感じた。キーボードと並べて(or 少し間を空けた横に)使うのは、微妙に感じた。


というもの。決して印象は悪くないものの、

キーボードと頻繁に持ち替えて使うならマウスの方が良いかなぁ…


というのが、しばらく使っての本音だったりします。

特に私の場合、好みや手首の負担的に、キーボードのポジションをコンピューター本体などがある位置より 10cm 以上下げて使ってます。この位置でトラックパッドは意外に使いにくかった(もっと上に置いた方が使いやすい)のが、決定的な理由でした。

なので、かなり個人的な嗜好の問題でもあります。まぁ、カーソルを目的のポジションへ持って行くのはマウスの方が速いことが多いとか、細かい操作にはマウスが向いていることは普遍的なことでしょうが。

Apple Magic Trackpad MC380J/A


反面、

二本指、三本指、四本指の操作は絶大に使いやすく&心地よく
マウスより場所をとらない


という利点はあります。特に MacBook シリーズから受け継がれた複数指での操作は相変わらず使いやすい。

「複数指ジェスチャーの操作なら××でもあるし、同じじゃん」という人がいますが、このあたりは iPhone, iPad と同じで、やることは同じなんだけど使い心地に大きく差があり、そういう点を Magic Trackpad でも受け継いでいます。

ネットブラウズなんかは、マウスより Magic Trackpad の方が便利


だったりして、そういう意味ではライトユーザー向けなのかな?と思います。

さらに言えば、

iPad と同じく受け身主体のためのデバイス


なんだなぁ…と。

なんというか、手を置いたまま使うのに最適化してる、そんな印象があります。そのあたりは同じトラックパッドでも、MacBook 系とは異なる印象。それゆえに、キーボードと併用して使う分には、ノートほど利便性を感じない一因でもあります。

そんなブラウジング主体の使い方や場所が取らないということもあって、私の環境ではサブ機で使うことになりました。ただ、ネット中心の使い方や iLife でちょっと写真を管理する、みたいなユーザーにはマウスより良いかも?という印象はあった Magic Trackpad でした。

あ、ちなみに

Mac mini をテレビに繋いでる人には最強のデバイスかも


しれません。

マウスと違って、リビングパソコンやベッドサイドパソコンには本当に便利なポインティングデバイスです。うちも mini をテレビに繋いでメディアサーバー&メディアプレイヤー兼用にしてますけど、それを離れた場所からコントロールするには最適なデバイスです。

というか、Mac mini って意外とテレビと馴染みます。まぁ地デジの録画とかできませんけど、元々凄く小さいですし、値段も6万円台、新型 mini は電源内蔵ですしね。私も新しい Mac mini が欲しい…