いよいよ、iPad の米国発売が数日後に迫ってきた。iPad 発表以後、ダラダラと何回か下らない記事を垂れ流してきたが、とりあえず今回で一区切り。あとは発売されてから、の話になる。

そんな iPad 発売前夜とも言うべき昨今は、「iPad が売れる」「いや、思うほど売れない」「タブレット(スレート)の時代が来る」「そんなものはニッチのまま終わる」と、様々な意見が錯綜している。どうなるかは誰にもまだ判らないことだが、一つだけ言えることは、

どのくらい売れるか判らないけど議論されまくる
そんな大きな新製品の登場を目の当たりにするのはいつでも楽しい


ことではある。

仮に自分の寿命の先が短かったとして、もちろん家族や友人、仕事のことも多々思うけれど、基本的にやりたい放題やってきた人生だし、人に恵まれて生きてきたから、現状で不満を言ったらバチが当たるとは思っているけれど、この先色々と出るであろう新製品や技術、その他変わっていくであろう世の中を見られないのはちょっと残念だなぁ…と思う。

そう思うくらい新しいもの好きというか、変化して行く歴史を生で見ていくことが好きだから iPad がどう影響を与えていくのか、いかないのか、それは本当に興味があるし、できるだけ見ていきたい。できるだけ自分の手で触って判断したい。

iPhone も発売前は色々議論されたけれど、結局携帯電話業界を大きく変えることになった。日本じゃ売れない、と散々言われたけれど、ソフトバンクの安売り施策もあって、今じゃ電車の中で自分の周りをグルッと見わたせば一人や二人 iPhone を手にしている人がいるのが日常になるくらいの存在になった(都会限定だけど)。

ただ、以前も書いたように、今のところ iPad(およびタブレット)は、多くの人に魅力を提供できたとしても、

現状は携帯電話、パソコンがあって、その次の「第3の存在」でしかない


それゆえに iPhone ほど普及するとは思えないし、「タブレット機が広く使われるようになる」とは現状とても確信できない。しかし、第3の存在ゆえに

パソコンより iPad(タブレット)でやった方が便利、使いやすい
そう思える作業が増えること=そんなアプリが多く出ること


となり、その魅力が伝われば、第3の存在が第2の存在になることもあるだろう。

全ての人の第1、第2の存在にならなくても、第3の存在として購入に踏み切れなかった人が少しでも第2の存在として、また第3の存在であっても携帯電話/スマートフォンの買い替えやパソコンの買い換えの代わりに iPad/タブレットの購入に至れば、普及は進んで行く。

と同時に、前回の記事に書いたように“母艦の呪縛”から解き放たれることも必要だろう。利益率の高い Mac という母艦を売ることは Apple にとって重要なことだが、タブレットの将来を信じているなら、きっと母艦レスを実現することも必要になってくるはず。

これら

  • ノートPC より iPad で作業した方が簡単・便利と思わせるアプリの充実

  • 母艦レスでの運用


という点は、Jobs が iPad 発表会でこき下ろした「ネットブックなんてダメ、iPad の方が素晴らしい」ということを実現するのに必須なことでもある。

いま、ネットブックでできることはイコール、パソコンでできること(のサブセット)である。ネットブックと言ってもパソコンなのだから当然だ。逆に言えば、その分汎用性がある(このあたりは「ニッチな用途だけど多分使えそう、でも分からない、だから欲しい - iPad に思う (2)」で述べた)。

使い慣れたパソコンとは違うものを普及させるためには、大きな利点を提示する必要がある。iPhone も旧来のケータイでは得られない圧倒的な利便性を提示できたから(+納得出来る価格)普及したわけで、iPad でもそれを提示する必要がある。そのために

パソコンより iPad(タブレット)でやった方が便利、使いやすい
そう思える作業が増えること=そんなアプリが多く出ること


が、どうしても必要になる。少なくとも

iWork みたいなパソコンを使った方が良くね?
と思わせるアプリではダメ


である。個人的には Apple が iPad ラウンチに際して iWork を、いや iWork だけを出してきたことには非常に疑問を感じざるを得ない。

Apple iPad 9.7inch タブレット (仮称)


Apple 的には iWork ではなく iLife の iPad 版を出すべきだったのかもしれないが、初代 iPad にはカメラが搭載されていないから、iPhoto も iMovie も出る幕はないし、iDVD も当然必要ない。iWeb は iWork と似た存在と言えるし、Garage Band も iPad ならでは、という提示、単純な見栄えには難しいかもしれない(後述するように、音楽アプリは iPad に相応しいアプリの一つだと思うが)。

となれば、何が相応しかったか?

iPad は MacPaint の iPad版を同梱すべきだった


私は、そう思う。

初期の Mac には MacPaint が MacWrite とともに添付されて、その魅力を知らしめるのに大きな役割を果たしたのは今さら言うまでもない。MacPaint は、あらゆるペイントソフトの原型となり、ペイントソフト以外でも多くのジャンルの GUI アプリケーションの手本になった。

となれば、iPad には全ての iPad アプリ、タブレットアプリのお手本になるようなペイントアプリ、グラフィックアプリを同梱しても良かったのではないか?と思う。天才ビル・アトキンソンがいなくても、iPad を用意するのに十分な時間をかけたのだから、それくらい準備できたはずだ。

しかし、残念ながら Apple から新たに iPad 用アプリとして発表されたのは iWork のみ。仮想キーボードを使ったとしても、あくまで“パソコンの代替”に過ぎないものだ。これが iPad の、タブレットの魅力を強く伝えるものとは思えない。

iPad に必要なのは MacWrite (iWork) ではなく MacPaint だったのに…


つくづく、そう思う。

だからこそ、サードパーティーから優秀なグラフィックアプリが登場してほしいと思う。

iPad がノートPC より便利と感じる可能性のあるジャンルの一つは
グラフィックアプリではないか?


と思っている。それはパソコンのグラフィックソフトを置き換えるものではなく、タブレットならではのグラフィックアプリ、という新しい分野の開拓として、そう考えている。

タブレットがグラフィックアプリに向いているであろうという理由の一つは、単純な話だ。絵を描く人でタブレットを使っている人は多い。そのことがまず予測根拠になる。もちろん、パソコン用タブレットに比べて精度は落ちるから、代替になるわけじゃない。

ただ、パソコンでタブレットを使う人は極少数だが、タブレット機なら誰もがタブレットに触れることになる。それゆえにタブレットの魅力は広く伝えられるはずだ。たとえ、精度がパソコン用タブレットに比べて低くても、

初めてタブレットのグラフィックアプリに触れる人には
タブレットでグラフィックソフトを使うのことの便利さを知る


だろうと思う。特に指で操作できる、描画できる便利さを。

精度が低くても、細かい作業は二本指で拡大して補うというのも可能だ。プロやマニアにはダメな精度だったでも、素人の簡易作業なら、それで十分ということも多いはず。細かな描写を描くのは無理でも、簡単なお絵かきは可能だろう。

何より、フローチャートやビジネス用グラフなら割と素直に書けるはずだ。指を使って直感的に、それらを使うのは便利なはず。

iPhone でドロー系アプリを使って、
もっと画面がでかけりゃ実用的なのになぁ…と感じる


のは私だけじゃないはずだ。

実際、iPad ならグラフィックアプリは実用になると踏んで iPad と同時にリリースされるアプリもあるようだ。以下の記事によれば、Mac 用ドローソフトの定番ソフトである「OmniGraffle」の iPad 版が iPad 発売と同時にリリースされるようだ。

iPad の App Store 画面流出、専用「HD」「for iPad」アプリ多数

OmniGraffle は私も所有していて、たまに使っている。Windows で言えば Visio にあたるビジネス用ドローソフトだ。Visio に比べると機能面で劣る部分もあるが、私なんぞが使う限りは十分すぎるくらいのものがあり、それでいて通常版が実売8〜9千円台、プロ版でも2万円以下というお手頃価格なソフトだ。



iPad 版は $49.99 というアプリとしては高価な値段で発売されるようだが、Mac版に近い内容(パーツであるステンシルが豊富なことが重要だ)なら十分納得できる価格だろう。グリッドやスマートガイドを使っていけば、指での図表作成もきっと問題ないだろうし、マウスが苦手な人なら、きっとタブレットの方が便利に思えるはず。

また、iPad のグラフィックアプリの中でも個人的に強く期待するとともに、便利になると思ってるのは

真にタブレットを生かしたレタッチアプリ


だったりする。

例えば今、iPhone でレタッチアプリを使っている。いくつものアプリを買って、昨秋からは「Photogene」をメインに使っているが、指でサクサク操作してレタッチアプリを使うのは結構快適である。指だと細かい調整がやりにくいところはあるが、それでもマウスで操作するよりサクサク感覚がある。

さらにレタッチアプリについて考えているのは

タブレットと U-Point テクノロジーの相性は抜群なのでは?


ということ。画像一部分の処理をタブレットアプリで行う場合には、U-Point を使うのが最適なのでは?と思う。

U-Point テクノロジーは Nik Software が開発した技術で、同社の Photoshop プラグインや、ニコン純正の有料現像ソフト「Capture NX」に組み込まれてる。それらを使ったことがあれば判るが、極めて直感的な部分レタッチ UI を提供している。

U Point Technology | By Nik Software

画像中の一点を選択すれば、そのポイントの RGB値などから修正する範囲や色修正の量をスライダーで簡単に制御できる。万能ではないが、多くの場合に極めて有効で、レイヤーを組んだり、選択ツールでちまちま範囲してするのが嫌になるくらいのモノだったりする。

単に色調整のためだけではなく、フィルターを適用するための選択範囲を U-Point テクノロジーを使って範囲指定することもでき、これまた便利だったりする。

・ポイントを一点指定して、あとはスライダーでコントロールする。
・万能ではないが多くの場合に有用で、直感的かつ簡便

ということを思えば、タブレットにこれほどマッチした技術はないと思う。

ま、Nik Software が iPad に U-Point 技術を使ったアプリをリリースするにせよ、技術ライセンスを受けて作るところが出るにせよ、価格は結構お高いモノになるだろうが、

指先ひとつでレタッチできるのは良いねぇ〜


と思えるアプリになるように思う。

ただ、そのためには iPad 側の環境も整わないといけない。Camera Connection Kit という(いささか中途半端な)デジカメから画像を取り込むソリューションは用意されているが、iPad の本国発売には間に合わないようで、まだ予約も受け付けられていない。

また、iPad 側でデジカメの大きな画像を(快適に)レタッチできるほどのパワーがあるかと言うと微妙だろう。iPhone で 300万画素程度の画像を簡易レタッチするのはほとんどストレスを感じないが、1,000万画素超えのデジカメ画像のレタッチは、より強力な CPU パワーを持つと噂されている iPad でも荷が重いかもしれない。

もちろん、もとより RAW 画像のレタッチが実現できる日はまだまだ先だろうし、さすがに RAW 現像はタブレットではなくパソコンでやる部分だろう。JPEG 画像のレタッチがパソコンより楽にできる、それが iPad の、タブレットの当分の目標になるだろうし、それは実現可能な目標だと思っている。

RAW は無理だったとしても

デジタル一眼で撮った JPEG 画像を iPad に取り込み
指先でご機嫌にレタッチして保存したりネットにアップする


いま、iPhone では iPhone で撮影した画像のみできていることを、デジタル一眼で撮影した画像に対してもできるようになってくれれば、これほど便利なことはない。ノートPC を持っていかずに iPad だけ持っていけるのだから(USB がないと別途ストレージとかはいるかもだけど…この点が HP Slate にも興味がある理由の一つ)。

重量だけ考えれば VAIO P と大差ないから旅先の画像チェック・簡易レタッチは VAIO P でも同じなのだが、iPhone で指先レタッチを使っていると、

指先ひとつでレタッチに慣れると止められない


んだよね。だから iPad には期待したいし、デジカメで撮影した画像を iPad でレタッチできるようになれば良いなぁ…と心底思っている。

指先で絵や写真を操るのは、なかなか快感。だから、レタッチアプリも含めたグラフィックアプリは適切なアプリが出れば、「パソコンより iPad(タブレット)でやった方が便利、使いやすい」と思えることに一つだと考えている。

Apple iPad 9.7inch タブレット (仮称)


さて、もう一つ私が「パソコンより iPad(タブレット)でやった方が便利、使いやすい」となるだろうと思っているのが、音楽アプリ。

といっても、iPhone に数多く出ているような楽器系アプリだけでなく、DAW(Digital Audio Workstation=音楽制作ソフト)系のアプリだったり、DJ系のアプリだったり、むしろパソコン用音楽制作ソフト、DJ ソフトの iPad版的存在を念頭に、そう考えている。

もちろん、楽器系アプリも iPad の広い画面で便利になるのは間違いない。iPhone の楽器系アプリ、特にシンセサイザー系アプリは、どうしても画面が小さくてツマミなどのコントローラー類を画面切り替えしていくことが多いし、まず鍵盤数が少なくて自由度がかなり抑えられてしまう。

画面の実サイズも解像度も大きく向上する iPad なら、パソコン用に近い感じでパネルや鍵盤を配置することができ、さらにそれをタッチパネル(かつマルチタッチ)でコントロールできるから、操作性としてはパソコンを上回る可能性が小さくない。

同じことは DAW にも言える。iPhone の音楽制作ソフトは少数ながら存在しているが、正直なかなか厳しい。「Groove Maker」などのループシーケンサーは使っていても実用に近いと思うが、パソコン用の DAW は CPU パワーも含めて厳しいように思えた。

が、iPad は CPU パワーも強化されているようだし(今後も強化されていくだろう)、何しろ大きな画面と解像度で使い勝手が大きく向上できる余地がある。となれば、ループシーケンサーだけでなく、ソフトウェアシンセ+MIDI シーケンサー+エフェクターを内蔵した DAW アプリも登場出来る余地はある。

そして、先のシンセサイザー・楽器アプリでもそうだが、マルチタッチなタッチパネルによる操作感は、パソコンソフトをマウスでチマチマやるよりずっと快適なのは間違いない。パソコンで DAW ソフトを使う場合、鍵盤入力は外部キーボードを用意しないと面倒だけれども、タッチパネルなら簡易入力ならサクっとできる。タッチパネルだとベロシティやアフタータッチは扱えないが、パソコンだけでマウスでやるよりは100倍快適。

そう考えていくと iPad における DAW の可能性は大きく広がってるように思える。

完パケや MIDI データーは現在多くのアプリが実現しているように簡易 httpd でパソコンに取り込めるようにすれば問題ない。iPad だけで完結するのではなく、ラフスケッチとしてなら十分使える存在になるはず。

現代の QY10 となれる存在


だと思う。

既にもう、噂段階だが Reason の iPad版、Ableton Live のiPad版が作られているなんて話もあって、思わず期待してしまう。

ReasonがiPadにやってくる?: troll

Reason なんていう超メジャープレイヤーでなくても、iPad には数多くの音楽制作アプリの登場は期待できそう。その中で、タブレットで便利というだけでなく、タブレットならではの新 UI を持ったアプリも出てくるかもしれない。

iPad 1枚あれば、いつでもどこでも音楽制作なんて、想像しただけで楽しくなってきそうだ。Wi-Fi 経由で他の iPad の楽器アプリとの連携が取れるようになれば、もっと面白くなりそう。で、そのうち「初音ミク for iPad」なんて出た日には…(個人的には初音ミクは興味ないんだけど、ヒットしそうな気も :-)

Apple iPad 9.7inch タブレット (仮称)


さて、音楽アプリではもう一つ、個人的に一番興味がある DJ アプリも iPhone よりも iPad に相応しい存在になりそうだ。私自身、iPhone では「しょせん、お遊び」と判っていても、いくつも DJ アプリを購入している。2,300円もする「Touch DJ」すら買って色々試行錯誤したりしている。

ただ、iPhone で DJ プレイを行う場合には iPhone の構造上避けられない問題点、「音声出力が1系統しかないので、ピッチ合わせのためのモニターができない」がある。それゆえに iPhone、そして iPad も DJ プレイを実現するのはなかなか難しい(難しかった)。

この問題点は DJ プレイをしたことがない人には意味不明だと思うが、DJ は片耳でクラブ内で現在鳴っている音を聞きながら、もう片耳をヘッドホンにあて、モニター出力で次にプレイする曲を聞きながら、次の曲のテンポを現在鳴らしている曲のテンポに合わせていく(厳密には違う場合もあるが、概ねそういう形で繋いでいく)。

つまり2つの出力を同時に聞く、という作業が必要になる。が、iPhone の出力は1系統。次の曲を聞くためのモニター出力が取れないから、ピッチ合わせが難しい。これが一番のネックだった。

これについては、「Touch DJ」が視覚的な補助をもってサポートしようとしたが、使いやすいと言うには到底至らず、しかし先日「Cue Play DJ」なるアプリが、iPhone のヘッドホン端子はモニター出力専用として、マスター出力は Wi-FI で飛ばしてパソコンで受けて鳴らす、という画期的?な手段を編み出した。

これら iPhone における DJ アプリについては、また別途記事にしようと思っているが、以前 twitter でもつぶやいたように「Touch DJ」の操作性に「Cue Play DJ」の Wi-Fi マスター出力という方法が組み合わせれば、お遊び DJ プレイには十分使える存在になりそうである(Wi-Fi 飛ばしは現場で使うのはリスキーすぎる)。ちなみに、この2つ以外の DJ アプリで論評に値するものは、私は知らない。

そういった根本的な問題があったとしても、iPad では画面が大きく解像度も上がる分、操作性がグッと上がりそうなのは前項の音楽制作アプリ、シーケンサーアプリと同じことが言える。「Touch DJ」にしろ、「Cue Play DJ」にしろ、多くのコントローラーを如何にして配置し、画面切り替えて使うか苦慮しているのが判る。

どちらのアプリも iPhone の限られた画面を有効に生かそうとしているが、DJ アプリは須らくリアルタイムコントロールだから、画面を切り替えながらのコントロールはかなり鬱陶しい。通常の DJ ミキサーとターンテーブル or CDJ の組み合わせなら、両手でそれぞれ複数のツマミやスライダーを調整しながら繋げていくのは日常茶飯事。

全く同じ操作は無理にしても、片や音量調整しながら、片やピッチの微調整くらいはやりたい。となると、

iPad の広い画面でコントロール用ボタン・スライダーが
切り替えなしで使えるだけで、ストレスはだいぶ減る


はずだ。

と考えていくと、DJ アプリもまた iPad 用にリリースされたら、より使いやすくなるのは間違いない。

あとは、期待できないけれど、iPod/iPhone コネクタ経由で2系統目のサウンド出力ができるようになれば、iPad 1枚で DJ プレイも可能になっていくわけだが…まぁ無理かな。むしろ、こういうのは USB 端子がついた

HP Slate のような WIndows7 タブレット機が相応しい


ようにも思える。USB 付 Windows タブレットなら、USB オーディオ機器を付けて2系統目のサウンド出力も確保できるしね。

いずれにしても、Vinyl なアナログ盤をターンテーブルで廻すしかなかったのが、CDJ が登場し、MP3 を CD-R に焼いてプレイできるようにもなり、パソコン一つで DJ もできるようになり…となってきたのが、最後にはタブレット1枚で DJ できる時代になるかもしれない。

というか、ホント、うちにある何千枚もの 12インチレコードもデジタル化しないと、iPhone でも iPad でも HP Slate でも使えないから何とかしないとね…

Apple iPad 9.7inch タブレット (仮称)


というわけで、iPhone を使っていて iPad に「こんなアプリが出てくれば、パソコンより iPad(タブレット)でやった方が便利、使いやすい、そう思える作業になるだろう」という事例を挙げてみた。これらは、あくまで私が iPhone を使ってきて、今すぐ思いつく内容だから、もっと他にあるに違いない。

ただ、いずれにせよ、何度も書くように

パソコンより iPad(タブレット)でやった方が便利、使いやすい
そう思える作業が増えること=そんなアプリが多く出ること


が iPad、そしてタブレットの普及のポイントになると思う。

ブラウザやメールといったネットクライアントとしての強みや、電子書籍プラットホームとしての利用も重要なことだろう。けれど、私はそれだけではきっと iPad やタブレットの普及は限定的なものになると考えている。最初に書いたように

携帯電話、パソコンの次、ではない存在になる必要がある


と思っているから、電子書籍やネットクライアントだけでなく、パソコンより便利なことが多く必要になると考えている。

Apple iPad 9.7inch タブレット (仮称)


振り返ってみると私自身、

iPad 発表前や発表直後は、タブレットの広範な普及は疑問と思っていた


のだけど、ここ2ヶ月色々と考えていくと、今回の記事のようにタブレットに向いていること、自分自身がタブレットで使ってみたいと思うことは少なくないことに気づいた。iPhone を使っているからこそ、

デカい iPhone / iPod touch に意味はある


と思うことは多い。それは以前の記事でも述べたし、また今回の記事でも述べた。

だからこそ、大きくなって解像度が上がった iPad で、タブレット機で有用なアプリがたくさん出れば、それなりに広く普及して行く可能性はある、と今は考え直している。

そして、まだ iPad を使ってないのに言うのも何だけれども、もっと大きな iPad はあってもいいと思っている。将来 Apple が 10インチより大小のサイズの iPad を作るような噂が流れているが、小さいのはともかく大きなサイズの iPad はあっても良いと思っているし、リリースしたら手に入れたいと思っている。

というのも、タブレットは

お年寄りのネット端末として最適かも


と思うことがある。なにせ、タッチパネルと言うのは、ある意味一番普及している GUI である。それに一番近い IT 機器はタブレットだろう。

ただ、iPhone はもちろん、iPad でも、ちょっとお年寄りには小さすぎる。最低 14〜15インチは欲しい。それでいて 1kg 未満。解像度は高くなくてもいい。ま、それではちょっと需要は少ないから解像度はアップするだろうけれど。

いずれにせよ、そんな iPad、大きめタブレットがあれば、高齢化時代のネット端末としてピッタリのような気がする。そういった iPad が出れば、年老いた両親に使わせてみたいと思っている。

ま、そういうモノが出るかどうかも、まずは iPad がどれだけ売れるか、普及するかによるだろう。勿論、私は即買いするつもりだが、どれだけ広まるかは1年2年というタームで楽しみに見ていきたいと思う。

あとは日本における電子書籍リリースの件もいくつか話は聞いているが、グダグダにならないことを祈るばかりだし、そろそろ iPhone OS の H.264 フォーマットの Basic Profile 限定は止めて欲しいし、新型 iPhone も気になるし…

などと思いつつ、あと数日に迫った米国 iPad 発売を、日本での予約開始を、そして日本での発売を心待ちにしたいと思う。