2009年もそろそろ終わりが見えてきたが、振り返ってみると今年はお買い物の当たり年だったような気がする。1月に VAIO type P が発表され、使い物になるのか?自分を満足させられる物なのか?不安に思いつつも、発表日即ソニースタイルに予約して入手したら見事にお気に入りのものとなり、素直に凄いと思える物だった。
その後も、予想通り生活を変えるくらいになった iPhone 3GS を始め、今年のお買い物では当たりが多かったと思う。お金を出した分以上の満足感を得られる物が多かった。勿論全てのお買い物に満足してはいないけれど、最近買った EOS 7D も MacBook Air も PowerShot S90 も気に入ってる。
そんな中、一昨日発売になった emobile の「Pocket WiFi」を早速購入・契約した。この「Pocket WiFi」、旧来のデーター通信端末と同じようにパソコンと USB 接続してデーター通信することもできる他、単体で通信して無線 LAN ルーターにもなってくれるというもの。
つまり、ポケットサイズの emobile 専用の無線 LAN ルーターであり、その最大の特長はサイズのコンパクトさ。まさに手のひらサイズ。そして“ポケット”サイズ。

厚みのある iWood ケースを装着した iPhone との比較
そして小さく軽いだけでなく、何よりも使いやすい。
今までも PHS-300、クティオなど、既存の USB 通信端末を刺して使う汎用のモバイル無線 LAN ルーターはあって、私自身何度も買おうと思って、32回くらいは買う寸前まで行ったけれど、結局以下の理由で踏み切れなかった。
やっぱり SIM は内蔵して、スマートに持ち歩けるサイズ、発熱、バッテリー持続時間、そして使い勝手が欲しかった。モバイル機器だからこそ、スマートさは重要だ。
Willcom の「どこでもWi-Fi」はコンセプトは良かったけれど、Willcom の低速回線は月189円以上出す気になれない。というか、Willcom 回線は1つ持っているし、使用に超忍耐が必要な低速回線を複数持つ気にはなれない。
NTTBP の「Personal Wireless Router」(PWR)は理想に近かったが、モニター販売のみ。ま、PWR についてはもっと大きなコンセプトのものであって、単純なモバイルルーターというものではないが、PWR が一般販売される日が来るのを待っても良いかなぁ…と思っていた。
そんなところへ emobile から発売されたのが Pocket WiFi こと D25HW。以前 Huawei から製品発表された時に「イーモバイルから早く出てくれないかなぁ〜」と思ったが、予想以上に早く出てきた。発表のニュースリリースを見た瞬間、購入決定。そして
一昨日の晩から色々試して、昨日は丸一日あちこち移動しながら色々なシーンで使っていたが、とにかく褒める点しかない。
と言ったところ。とにかく
という感じだ。あるとすれば、バッテリーのもちくらいか。

MUGEN POWER Pocket WiFi(C01HW/D25HW)用 大容量バッテリー
(バッテリーのもちの解決にバッチリなのが、大容量バッテリー)
2日間使っていて、不満らしい不満が出てこない。不満を言うとすれば、それはもう Pocket WiFi の不満ではなく、イーモバイルやイーモバイル通信エリアに対する不満だけだ。そういう意味でPocket WiFi そのものに対する不満はないと言って良い。

左から D01HW, Pocket WiFi, iPod touch(初代), iPhone 3GS
とにかく、この Pocket WiFi は良くできている。イーモバイルで購入・契約後のデフォルトの状態では、電源入れると有無を言わせず自動でネットに繋がって、自動で無線 LAN も展開する。だから、パソコンなり iPhone なり iPod touch なりゲーム機なりで、無線 LAN の設定をマニュアル記載通りに設定すれば、即使える。
デフォルトの無線 LAN 暗号化設定が WEP であるという問題はあるが、これは古いパソコンやニンテンドー DS のことを考慮した結果で、一概に叩く理由にはならないだろう。変更すべき点だが、むしろニンテンドー DS がセキュリティよりコストを優先して、当時既に広まりつつあった WPA をサポートしなかった罪である(DS のこの罪は大罪だ)。
ただ、任天堂の罪は別として、いくらモバイルルーターとはいえ、できることなら&同一箇所で長時間使うなら、無線 LAN の設定は WEP から WPA2 に変更すべきだろう。
その点を除けば、先にも書いたように無線 LAN で使う限り
であり、パワーユーザーは勿論だが、
と言える。現在は初物ということもあって、パワーユーザーを中心に売れているようだが、私はむしろ初心者、一般ユーザーにこそ薦めるべき端末と感じている。

厚み比較。左から D01HW, Pocket WiFi, iPod touch(初代), iPhone 3GS
この Pocket WiFi、今までのモバイルルーターでもそうだが、iPod touch と併用して iPhone モドキとして使う人は多いだろうし、実際ネットでの評判その他を見ていても多い。
ま、iPod touch とモバイルルーターを組み合わせても iPhone の代わりになるようなことはないのだが(それは iPhoone を使わなきゃ判らないことだ)、そのことへの論評は別にしても
なのは間違いない。左手に iPod touch、右手に Pocket WiFi みたいな。いや、Pocket WiFi はポケットに入れておいて良いのだが。
ちなみに iPhone ユーザーにとってもメリットはある。私が Pocket WiFi を買った大きな理由の一つでもあるが
ということだ。ソフトバンクの電波状況が悪いのは地方だけでなく、実は都心部でも地下街やビルの中では状況が悪いことが多いのは、使っていれば知ってる人は多いはず。
ビルの中のサテンで一休みして iPhone を取り出して…と思ったら圏外だったり、アンテナが1本立つか立たないかでまともにネットできない、なんてことは珍しくない。大阪駅構内だって圏外になる場所があるくらいだしね。
以前は「ソフトバンクはダメだなぁ、ドコモや au じゃないと…」と思っていたのだが、ふと「ソフトバンクは繋がらないが、じゃあイーモバイルやウィルコムは?」と思って試してみると、都心部だと“ソフトバンクは入らずとも emobile や Willcom は入る”という場所が意外とあったりした。
というわけで、
という点も、私の Pocket WiFi 購入の理由の一つだった。それに電波状況にも依るが、
というメリットもある。Pocket WiFi (D25HW) は HSUPA でアップロード速度が HSDPA よりずっと速いのは、単にブラウズするだけでなく、iPhone やパソコンからデーターを送り込むことが多い人間には便利である(この記事の投稿もね!)。
また、これまた iPhone の使い方にも依るが、
という意味合いもある。日頃から YouTube などの動画サイトを見たり、インターネットラジオを聴きまくってる人は極めて有効な手段になるのは言うまでもない。
私自身は速度制限対象になる通信量(iPhone の場合、月1,000万パケット=最大約1.2GB)からはだいぶ低い通信量しか行ってないが、それは無線 LAN 環境下にいることも多いだけの話。
基本的にはパソコンと同じだけの通信量がある iPhone だけに、毎日 3G でガンガン使っていたら月 1.2GB(1日平均 40MB)を超えるのは別におかしい話ではない。制限を加えるのは止むを得ないが、iPhone としては厳しすぎる数値と思っている。
とはいえ、「ケータイ=Wi-Fi」などと詭弁を弄して、自社のインフラの弱さを放置しまくりつつ開き直るソフトバンクだから、これが改善される日が来るとは思えない。
となれば、自分が使う通信量が多いだけ多少お金を払っても emobile 併用ということになる。emobile も通信速度制限を行っているが、月 300GB とソフトバンクとは2桁違う値。こちらは iPhone どころかパソコンでもよほどのことがない限り大丈夫な緩い制限である。
そんなわけで
という点で、Pocket WiFi の利用は理に適っているように思えたのも購入理由の一つだ。

ただ、私の場合はあくまで iPhone との組み合わせにおいては補完でしなく、モバイルルーターと組み合わせて iPhone を最低料金で何とか凌ごうというような貧乏臭い真似をするつもりは全くない。むしろ、iPhone をより活用できるように Pocket WiFi がある、ということだ。
なにせ、代替手段はあるとはいえ MMS を使わないとか、せっかく便利なはずの iPhone に制約を加えてまで Pocket WiFi を無理して使うなんて、アホらしくてやってられない。無論そういう行為の意味を否定しても、他人がするのを止めるつもりは全くないが。

もう一つ、Pocket WiFi を購入した大きな理由が、先月購入した MacBook Air。先日の MacBook Air 感想記事でも書いたけれど、デザインを優先しすぎて USB ポートが1つしかないだけでなく、ポートの位置が奥まりすぎて使い辛いこと、この上ない。
モバイルノートの MacBook Air だから当然普段使うのは出先であり、そこで Willcom なり emobile なりの通信端末を USB 経由で挿して使うことは毎日なのだが、とにかく MacBook Air の USB ポートの脱着は鬱陶しい。
それをスマートに解決するのがモバイルルーターであり、コンパクトかつ軽量な Pocket WiFi はまさに打ってつけだった。上の写真を見ても判るように、同じシルバーベースで見た目のマッチングもバッチリだ。
もちろん、これで貴重な、たった1つしかない USB ポートを通信端末に占有されることなく使える。出先でずっと emobile でネットに接続しつつも、USB メモリや SSD に作業データーをコピーしたり、iPhone / iPod touch を繋いだり、デジカメの撮影データーを取り込めたりできる。
と言える。いやホント、思っていた以上に Air との相性は良い。
とまぁ、褒めすぎくらいに褒めてしまったが、Pocket WiFi 購入から3日間の正直な感想は、現状ほとんど非の打ち所がない、というものだ。サイズ・重量、利便性、操作性、バッテリー、発熱…あらゆる点で過去のモバイルルーターとは比較にならないように思う。
ほんの少し「あれ?」と思ったのは、Pocket WiFi には microSDHC スロットがあって、そこに microSDHC カードを入れれば USB メモリ的に使えるのだが(無線 LAN からは使用できない)、この Pocket WiFi 内蔵の microSDHC は Pocket WiFi のドライバが入ってないと認識されないようだ。
少なくとも MacOS X ではドライバが入ってない環境では Pocket WiFi 内蔵の microSDHC にはアクセスできなかった。これができていれば本当に USB メモリ代わりにもなったのになぁ…と、ほんの少し残念だった。ま、とりあえず余ってる 8GB microSDHC を入れてはあるけれど。
残念に思ったのは、今のところそれくらいで、あとは特にない。無線 LAN の設定も全て自分用に変更して、現在は EMチャージの SIM と差し替えて使っているけれど、何にも問題はない。
あまりに褒めてばっかりなので、今後問題が出てきたら、きっちり書くことにはしようと思うが、それにしても素晴らしいモバイルルーターが出てきたものだ…と実感している3日間だ。
【追記】簡単さの追求のため、初期設定では「Pocket WiFi の電源を入れたら即接続開始」となっている。そのため、パソコンで Pocket WiFi の無線 LAN 設定をして接続した瞬間にデーター通信が発生することになる。
スーパーライトプランでは下限が 3MB のため、すぐにパケット代が基本料を超えて加算されていく、ということにもなるので、節約しながら使おうという人は、その点を気をつけた方がいい。
同じことはプラン登録していないと 1MB 63円の EMチャージにも言える。ある意味こちらはプラン登録をしてないと、即 63円が加算され、油断しているとあっという間に何百円、千円…と使っていってしまうので怖い。
なので、EMチャージな人は、設定変更も含めて初めて使ってみる場合にも予め1時間プランなり1日プランに登録しておいてから、設定変更その他を行うことを推奨したい。通信手段が emobile しかない、という場合は接続後とりあえず EMチャージのサイトへ行ってプラン登録を推奨したい。
【追記2】判っている人には今さらの話だが、初心者向けに以下の記事を書いてみたので参考になれば幸いです。
■ Pocket WiFi (D25HW) を契約したら必ずやっておくべき設定
■ Pocket WiFiを EMチャージで利用する&接続した機器同士の通信設定
その後も、予想通り生活を変えるくらいになった iPhone 3GS を始め、今年のお買い物では当たりが多かったと思う。お金を出した分以上の満足感を得られる物が多かった。勿論全てのお買い物に満足してはいないけれど、最近買った EOS 7D も MacBook Air も PowerShot S90 も気に入ってる。
そんな中、一昨日発売になった emobile の「Pocket WiFi」を早速購入・契約した。この「Pocket WiFi」、旧来のデーター通信端末と同じようにパソコンと USB 接続してデーター通信することもできる他、単体で通信して無線 LAN ルーターにもなってくれるというもの。
つまり、ポケットサイズの emobile 専用の無線 LAN ルーターであり、その最大の特長はサイズのコンパクトさ。まさに手のひらサイズ。そして“ポケット”サイズ。

厚みのある iWood ケースを装着した iPhone との比較
そして小さく軽いだけでなく、何よりも使いやすい。
今までも PHS-300、クティオなど、既存の USB 通信端末を刺して使う汎用のモバイル無線 LAN ルーターはあって、私自身何度も買おうと思って、32回くらいは買う寸前まで行ったけれど、結局以下の理由で踏み切れなかった。
- 大きすぎるとまでは言わないが、持ち歩くのに気にならないとも言えない微妙なサイズ。
- モバイル無線 LAN ルーター本体だけでなく、そこに USB 通信端末を挿して使うというのはスマートさに欠ける。
- バッテリーの保ちが良くない。バッテリー交換ができるとはいえ、2時間前後は使いづらい。
- 一部のモデルでは発熱もちょっと気になる。
やっぱり SIM は内蔵して、スマートに持ち歩けるサイズ、発熱、バッテリー持続時間、そして使い勝手が欲しかった。モバイル機器だからこそ、スマートさは重要だ。
Willcom の「どこでもWi-Fi」はコンセプトは良かったけれど、Willcom の低速回線は月189円以上出す気になれない。というか、Willcom 回線は1つ持っているし、使用に超忍耐が必要な低速回線を複数持つ気にはなれない。
NTTBP の「Personal Wireless Router」(PWR)は理想に近かったが、モニター販売のみ。ま、PWR についてはもっと大きなコンセプトのものであって、単純なモバイルルーターというものではないが、PWR が一般販売される日が来るのを待っても良いかなぁ…と思っていた。
そんなところへ emobile から発売されたのが Pocket WiFi こと D25HW。以前 Huawei から製品発表された時に「イーモバイルから早く出てくれないかなぁ〜」と思ったが、予想以上に早く出てきた。発表のニュースリリースを見た瞬間、購入決定。そして
実際に使ってみると、予想通り&予想以上に便利で素晴らしい!
一昨日の晩から色々試して、昨日は丸一日あちこち移動しながら色々なシーンで使っていたが、とにかく褒める点しかない。
- その名の通り、ポケットに余裕で入る手のひらサイズの小ささ・軽量さ
- 電源さえ入れれば、何も考えずに無線 LAN 経由でネットに繋がる楽ちんさ
- 自動接続でなく手動接続にしていても、本体横ボタン一つで接続 ON/OFF が可能な簡単さ
- 無線LAN で繋いでも USB で接続しているのと変わらない通信速度
- 連続で2時間近く使っていても熱くなるようなことはなく、発熱面も安心
- 公称連続通信時間は4時間だが、ちょくちょく接続を切りながら使っているとトータルで5時間近く使ってもまだまだ使えそうなタフさ
- 買ってきてまず使うだけなら、無線LAN の接続設定をするだけ&ドライバ要らずだから初心者に最適、最も簡単な通信端末の一つ(無線LAN の暗号化設定は WEP から WPA2 にすべきだけどね)
- ルーターとしての細かな設定も Firewall 絡みを含めてそれなりにできるので、中上級者でも(モバイルルーターとしては)不満は出ないであろう設定項目
- USB 給電・充電なので、一般的な USB 給電 AC アダプターが利用可能
と言ったところ。とにかく
特に不満のない、現時点でモバイルルーターの理想型
という感じだ。あるとすれば、バッテリーのもちくらいか。

MUGEN POWER Pocket WiFi(C01HW/D25HW)用 大容量バッテリー
(バッテリーのもちの解決にバッチリなのが、大容量バッテリー)
2日間使っていて、不満らしい不満が出てこない。不満を言うとすれば、それはもう Pocket WiFi の不満ではなく、イーモバイルやイーモバイル通信エリアに対する不満だけだ。そういう意味でPocket WiFi そのものに対する不満はないと言って良い。

左から D01HW, Pocket WiFi, iPod touch(初代), iPhone 3GS
とにかく、この Pocket WiFi は良くできている。イーモバイルで購入・契約後のデフォルトの状態では、電源入れると有無を言わせず自動でネットに繋がって、自動で無線 LAN も展開する。だから、パソコンなり iPhone なり iPod touch なりゲーム機なりで、無線 LAN の設定をマニュアル記載通りに設定すれば、即使える。
デフォルトの無線 LAN 暗号化設定が WEP であるという問題はあるが、これは古いパソコンやニンテンドー DS のことを考慮した結果で、一概に叩く理由にはならないだろう。変更すべき点だが、むしろニンテンドー DS がセキュリティよりコストを優先して、当時既に広まりつつあった WPA をサポートしなかった罪である(DS のこの罪は大罪だ)。
ただ、任天堂の罪は別として、いくらモバイルルーターとはいえ、できることなら&同一箇所で長時間使うなら、無線 LAN の設定は WEP から WPA2 に変更すべきだろう。
その点を除けば、先にも書いたように無線 LAN で使う限り
使い始めるのに、最も簡単な通信端末
であり、パワーユーザーは勿論だが、
初心者やパソコンに詳しくない人にこそ薦められる端末
と言える。現在は初物ということもあって、パワーユーザーを中心に売れているようだが、私はむしろ初心者、一般ユーザーにこそ薦めるべき端末と感じている。

厚み比較。左から D01HW, Pocket WiFi, iPod touch(初代), iPhone 3GS
この Pocket WiFi、今までのモバイルルーターでもそうだが、iPod touch と併用して iPhone モドキとして使う人は多いだろうし、実際ネットでの評判その他を見ていても多い。
ま、iPod touch とモバイルルーターを組み合わせても iPhone の代わりになるようなことはないのだが(それは iPhoone を使わなきゃ判らないことだ)、そのことへの論評は別にしても
Pocket WiFi がコンパクト&簡単&バッテリーが保つだけに
iPod touch との相性は抜群
iPod touch との相性は抜群
なのは間違いない。左手に iPod touch、右手に Pocket WiFi みたいな。いや、Pocket WiFi はポケットに入れておいて良いのだが。
ちなみに iPhone ユーザーにとってもメリットはある。私が Pocket WiFi を買った大きな理由の一つでもあるが
ソフトバンク以外は全部入るのに、ソフトバンクだけ圏外
イーモバイルは入るという場所は(都心部で)意外と存在する
イーモバイルは入るという場所は(都心部で)意外と存在する
ということだ。ソフトバンクの電波状況が悪いのは地方だけでなく、実は都心部でも地下街やビルの中では状況が悪いことが多いのは、使っていれば知ってる人は多いはず。
ビルの中のサテンで一休みして iPhone を取り出して…と思ったら圏外だったり、アンテナが1本立つか立たないかでまともにネットできない、なんてことは珍しくない。大阪駅構内だって圏外になる場所があるくらいだしね。
以前は「ソフトバンクはダメだなぁ、ドコモや au じゃないと…」と思っていたのだが、ふと「ソフトバンクは繋がらないが、じゃあイーモバイルやウィルコムは?」と思って試してみると、都心部だと“ソフトバンクは入らずとも emobile や Willcom は入る”という場所が意外とあったりした。
というわけで、
糞電波のソフトバンクを都心部で補完できる(こともある)Pocket WiFi
という点も、私の Pocket WiFi 購入の理由の一つだった。それに電波状況にも依るが、
アップロード速度が速いから twitter への写真付き投稿が素早くできる
というメリットもある。Pocket WiFi (D25HW) は HSUPA でアップロード速度が HSDPA よりずっと速いのは、単にブラウズするだけでなく、iPhone やパソコンからデーターを送り込むことが多い人間には便利である(この記事の投稿もね!)。
また、これまた iPhone の使い方にも依るが、
ソフトバンクの通信速度制限を回避する
という意味合いもある。日頃から YouTube などの動画サイトを見たり、インターネットラジオを聴きまくってる人は極めて有効な手段になるのは言うまでもない。
私自身は速度制限対象になる通信量(iPhone の場合、月1,000万パケット=最大約1.2GB)からはだいぶ低い通信量しか行ってないが、それは無線 LAN 環境下にいることも多いだけの話。
基本的にはパソコンと同じだけの通信量がある iPhone だけに、毎日 3G でガンガン使っていたら月 1.2GB(1日平均 40MB)を超えるのは別におかしい話ではない。制限を加えるのは止むを得ないが、iPhone としては厳しすぎる数値と思っている。
とはいえ、「ケータイ=Wi-Fi」などと詭弁を弄して、自社のインフラの弱さを放置しまくりつつ開き直るソフトバンクだから、これが改善される日が来るとは思えない。
となれば、自分が使う通信量が多いだけ多少お金を払っても emobile 併用ということになる。emobile も通信速度制限を行っているが、月 300GB とソフトバンクとは2桁違う値。こちらは iPhone どころかパソコンでもよほどのことがない限り大丈夫な緩い制限である。
そんなわけで
iPhone を使うにおいてもソフトバンクの糞さ加減を補完する
という点で、Pocket WiFi の利用は理に適っているように思えたのも購入理由の一つだ。

ただ、私の場合はあくまで iPhone との組み合わせにおいては補完でしなく、モバイルルーターと組み合わせて iPhone を最低料金で何とか凌ごうというような貧乏臭い真似をするつもりは全くない。むしろ、iPhone をより活用できるように Pocket WiFi がある、ということだ。
なにせ、代替手段はあるとはいえ MMS を使わないとか、せっかく便利なはずの iPhone に制約を加えてまで Pocket WiFi を無理して使うなんて、アホらしくてやってられない。無論そういう行為の意味を否定しても、他人がするのを止めるつもりは全くないが。

もう一つ、Pocket WiFi を購入した大きな理由が、先月購入した MacBook Air。先日の MacBook Air 感想記事でも書いたけれど、デザインを優先しすぎて USB ポートが1つしかないだけでなく、ポートの位置が奥まりすぎて使い辛いこと、この上ない。
モバイルノートの MacBook Air だから当然普段使うのは出先であり、そこで Willcom なり emobile なりの通信端末を USB 経由で挿して使うことは毎日なのだが、とにかく MacBook Air の USB ポートの脱着は鬱陶しい。
それをスマートに解決するのがモバイルルーターであり、コンパクトかつ軽量な Pocket WiFi はまさに打ってつけだった。上の写真を見ても判るように、同じシルバーベースで見た目のマッチングもバッチリだ。
もちろん、これで貴重な、たった1つしかない USB ポートを通信端末に占有されることなく使える。出先でずっと emobile でネットに接続しつつも、USB メモリや SSD に作業データーをコピーしたり、iPhone / iPod touch を繋いだり、デジカメの撮影データーを取り込めたりできる。
MacBook Air ユーザーにはピッタリの通信端末
と言える。いやホント、思っていた以上に Air との相性は良い。
☆
とまぁ、褒めすぎくらいに褒めてしまったが、Pocket WiFi 購入から3日間の正直な感想は、現状ほとんど非の打ち所がない、というものだ。サイズ・重量、利便性、操作性、バッテリー、発熱…あらゆる点で過去のモバイルルーターとは比較にならないように思う。
ほんの少し「あれ?」と思ったのは、Pocket WiFi には microSDHC スロットがあって、そこに microSDHC カードを入れれば USB メモリ的に使えるのだが(無線 LAN からは使用できない)、この Pocket WiFi 内蔵の microSDHC は Pocket WiFi のドライバが入ってないと認識されないようだ。
少なくとも MacOS X ではドライバが入ってない環境では Pocket WiFi 内蔵の microSDHC にはアクセスできなかった。これができていれば本当に USB メモリ代わりにもなったのになぁ…と、ほんの少し残念だった。ま、とりあえず余ってる 8GB microSDHC を入れてはあるけれど。
残念に思ったのは、今のところそれくらいで、あとは特にない。無線 LAN の設定も全て自分用に変更して、現在は EMチャージの SIM と差し替えて使っているけれど、何にも問題はない。
あまりに褒めてばっかりなので、今後問題が出てきたら、きっちり書くことにはしようと思うが、それにしても素晴らしいモバイルルーターが出てきたものだ…と実感している3日間だ。
【追記】簡単さの追求のため、初期設定では「Pocket WiFi の電源を入れたら即接続開始」となっている。そのため、パソコンで Pocket WiFi の無線 LAN 設定をして接続した瞬間にデーター通信が発生することになる。
スーパーライトプランでは下限が 3MB のため、すぐにパケット代が基本料を超えて加算されていく、ということにもなるので、節約しながら使おうという人は、その点を気をつけた方がいい。
同じことはプラン登録していないと 1MB 63円の EMチャージにも言える。ある意味こちらはプラン登録をしてないと、即 63円が加算され、油断しているとあっという間に何百円、千円…と使っていってしまうので怖い。
なので、EMチャージな人は、設定変更も含めて初めて使ってみる場合にも予め1時間プランなり1日プランに登録しておいてから、設定変更その他を行うことを推奨したい。通信手段が emobile しかない、という場合は接続後とりあえず EMチャージのサイトへ行ってプラン登録を推奨したい。
【追記2】判っている人には今さらの話だが、初心者向けに以下の記事を書いてみたので参考になれば幸いです。
■ Pocket WiFi (D25HW) を契約したら必ずやっておくべき設定
■ Pocket WiFiを EMチャージで利用する&接続した機器同士の通信設定