GF1 や 7D といった気になるカメラの発表があったものの、実機に触れてみて、当面は現状の EOS 1D MarkIII をメインに、DMC-G1、E-P1 という体制で行こうと腹をくくった今週。

幾度となく書いているように E-P1 については不満も多いのだけど、GF1 がちょっと期待外れだったこともあるし、近いうちに E-P2 が出ても E-P1 の小改良+外部 EVF 対応くらいなら別に買い換えることもないだろうから、1D MarkIV が出るまではこの体制のまま…という感じである。

GF1 や将来出るだろうと噂されている E-P1 後継機では外部 EVF ファインダーが注目されているが、私自身はもう外部ファインダーはどうでもよくなってる。

といっても、決してファインダーが不要と思ってるわけじゃない。むしろ、ファインダー必須と思ってるくちである。E-P1 を使っていても、サッと取り出してから、ついファインダーを覗こうとしてしまうことがある(2ヶ月以上経った今でも、しょっちゅうある)。

それくらいファインダーは欲しいと思っているのだが、いざ GF1 の外付けライブビューファインダーを試してみて思ったのは、やっぱり外付けのファインダーは自分には合わないなぁ〜ということだった。



結局のところ、せっかくサイズをコンパクトに収めてバックへの収納性が良いのに、外付けファインダーをつけると一気に収納性が悪くなる、という点がどうしても嫌になってしまうのだ。GF1 を試した時も、一番良く使ってるバッグ(DOMKE F-803)を持って行って試したのだが、ファインダーがないとスッと入るサイズが、ファインダーを付けることで一気に出し入れに気を遣うサイズになってしまう。

GF1 の外付けビューファインダーは高さもあるから尚更だが、E-P1 パンケーキレンズセットに付いてきた外付けファインダーも全く使ってないし、DP1 で使っていたコシナの 28mm ビューファインダーなんかはかなり小さいのだけど、それでもやっぱり、せっかくのコンパクトボディがスポイルされるのが嫌で使わなくなってしまった。

おまけに EVF じゃないビューファインダーはパララックスは大きいし、E-P1 みたいなレンズ交換式の場合だと特定のレンズとビューファインダーの組み合わせでしか使えないので(当たり前だ)、やっぱり使う気になれなかったりする。



さらに最近感じるのは、「GF1 や E-P1 のようなボディに外付け EVF ファインダーを付けるくらいなら、DMC-G1 / GH1 のようなファインダー内蔵タイプの方がコンパクトで、バックへの収納性は良いんじゃね?」ということだ。

もちろん、外付けの場合ならファインダーを外しておけばコンパクトになるし、G1/GH1 はファインダー周り以外の大きさもあって、単純にそうはいかない。取り外しできる利点も含めた、外付けファインダーの価値にケチをつけるつもりもない。

さらに、外付けビューファインダーには、それを付けたクラシックカメラ的なスタイルが好みという人の嗜好もいる。私はそんなクラシックカメラ的なスタイルが良いとは全く思わないが、そこは人それぞれであるし、気持ちは判らなくはない。

しかし、E-P1 や GF1 とコンパクトスタイルなレンズ交換式デジカメが出てきて思うのは、

背面液晶があるとはいえ、コンパクトスタイルな機種でも
ファインダー内蔵式のレンズ交換式デジカメがあっても良いのでは?


ということだ。デジカメには背面液晶があるから、コンパクトスタイルな機種にファインダーを搭載するのは外付け、という方程式なモノに囚われすぎてるのでは?と感じる。

レンズ交換式ではないコンパクトデジカメ、GR Digital や GX100/200、DP1/DP2 といった機種ならば、とことんサイズを小さくしないと存在意義が失われる面もあるだろうから、ファインダーは外付けで問題ないだろうと思う。ファインダーを内蔵することで大きくなると、レンズ交換式に比べた利点が小さくなる。

しかし、レンズ交換式なら(現時点ではマイクロフォーサーズなら)マウントの関係で、ある程度の筐体サイズは必要になってくる。となれば、極限までの小ささにこだわることもなく、ファインダーを内蔵するという手もありなんじゃないかと思うのだ。

過去に E-P1 や GF1 が発表された際に、もうちょっと小さくして欲しかった…と感じた自分と矛盾するけれど、E-P1 や GF1 に触れてみて、そして外付けファインダーを付けてみて、サイズを少し大きくしてもファインダー内蔵という方向性もあって良いのでは?と思うのだ。

  • 例えば、E-P1 の高さをあと 1cm 高くして EVF ファインダーを内蔵してみる。

  • 例えば、GF1 なら内蔵フラッシュの部分に、フラッシュの代わりに EVF ファインダーを内蔵してみる(EVF だからマウントの上にファインダーがある必要はない)。

  • 例えば、DMC-G1 からグリップや可動式液晶を削って、ファインダー内蔵はそのままに筐体サイズをコンパクトにしてみる(グリップも可動式液晶も必要だけど敢えて)。



そんなマイクロフォーサーズ機が、ファインダー内蔵レンズ交換式デジカメがあっても良いのではないかと思うのだ。もちろん筐体サイズは E-P1 や GF1 より大きくなるだろうが、CONTAX T や Leica M と似たようなサイズなら、そう悪くないと思うのだけど…

デジカメに背面液晶は必要。だから、コンパクトスタイルにするなら EVF ファインダーは外付け。そんな“定式”を覆してくれるカメラが、私の本当に欲しいコンパクトスタイルなマイクロフォーサーズ機なのかもしれない。