前編からの続き。

(4)アプリの購入量が(無料有料問わず)増えた(^^;)

iPod touch から iPhone 3GS に移行して、電波が届く限り anytime IP reachable な状況になったので、アプリに頼る場面は減るかと思っていたが、確かにオフラインで使える・楽しめるアプリの利用は減った。特にゲームアプリは数多く入れているものの(元から多くない)プレイ時間は激減した。

しかし iPhone 3GS の、あまりにも快適な使用感(主に動作速度、安定感)から

予想以上に汎用的な使い方、コンピューターに使える


ことと

いつもネットに接続できるからこそ、使えるアプリが広がる


わけで、結局アプリのインストールは激増した。AppStore オープンから iPhone 購入前までの1年弱でダウンロードした有料無料アプリの総数は120程度だったが、iPhone 購入後1ヶ月少々経った現在は200を遥かに越えている。

増加ペースはそろそろ落ち着いているが、「iPhone 3GS は十分使える、少なくとも中期的には使い続ける」という判断が下された現在、今まで最高千円程度までに納まっていた有料アプリの単価だが、今後は更なる高額アプリ(2〜3千円レベル)にも手を出していくことになりそうだ。

iPod touch 時代も自宅 LAN の中では IP Reachable だから(寝モバ時を中心に)色々なネットワーク系アプリを愛用してきたし、その中にはオンラインでなくても使えるアプリも多かったが、やっぱり「いつでもオンラインで使ってこそ!」というアプリがほとんどである。

例えば livedoor Reader アプリの「AeroReader」はキャッシュを溜めておけるので、オフラインでも RSS フィードを読むことはできるが、全文がフィードされてない記事を読む時のことや未読処理のことを考えれば、iPhone で使ってこそ、と感じる。

ウェザーニュース」「Wikiamo」「はてな touch」といったアプリも iPod touch 時代からの愛用アプリではあるが、これらもやっぱり“いつでもどこでも使えてこそ”なのは言うまでもない。

Mac や PC から各種ファイルを iPhone に送り込める「AirSharing」のように、anytime IP Reachable になることで使用頻度が減ったアプリもあるが、暇つぶしのゲームアプリ類を除けば、概ね iPhone にすることで、ようやくそれらアプリの本領発揮という感じである。

iPod touch と iPhone は見た目とスペックは似ているが
デバイスとしての方向性、利用形態は全く非なるもの


というのは、iPod touch 時代から判っていたことだが、iPhone 3GS を使い始めて、そのことを改めて感じている。両方使ってきたからこそ、実感することである。

また、初代 iPod touch にはカメラもマイクもスピーカーもなかったから、それらを利用するアプリはスルーだったわけで(初代 iPod touch にはインストールすらできないアプリも多い)、iPhone 3GS にしてからカメラ系のアプリはいくつもダウンロードしているし(有料アプリも)、マイクを利用するソフトも同じである。

もちろん必要とあれば(興味があれば)、有料アプリも購入しているわけだが、

多くのアプリは¥115〜数百円レベルと単価が安いので、つい買ってしまう


というのもある。

千円前後以上のアプリは多少考えてしまうが、¥115、¥230 だったら少々迷っても「ま、いいか」という感じで買ってしまうし、買ってしまえる。それで後悔することはほとんどないのだけど、後から思えば「別に買わなくても良かったよなぁ…」なんて思うジョークアプリもあったりする。それを買わせてしまうのが AppStore の魅力であり魔力であるかもしれない。

そして iPhone 3GS が、携帯電話ではなく携帯コンピューターとして汎用的に使えるという感じが深まっていくとともに、

使うことは滅多にないと思うけど、何かの際には使うかもしれないから
とりあえず入れておくか、というアプリが増えていく(^^;)


ことになる。ちょっと便利かも?と思うだけでインストールしたり、有料アプリを買ったり。

最近は滅多に使わなくなっている「Skype」アプリもそうだし、登録しただけで放置プレイの「facebook」も iPhone なら手軽に使えるから使う機会もあるかも?なんて思って入れているけど、結局使ってない。

iステラ」みたいな千円の有料アプリも、「旅先で夜空を見上げる時に便利かもね−」なんて思って買ってしまってるわけだが、よくよく考えたらそんなことはないわけで(笑)。ま、iステラは見てるだけで和む時もあるから、別に後悔はしていないけど。

そんなわけで、どんどんアプリが増えていく。油断していると、11ページ×16個+4個=計180個インストールできるアプリ限界量の9割近くまでインストールしていたりして、自分でも驚いてしまう。

さすがに、やたらめったらインストールしても容量の無駄遣いだし、使いづらくなるところもあるので、猿のようにインストールしていた時期を過ぎて、徐々に減らしている段階ではあるが、やっぱりアプリへの興味はなかなか尽きない。

特に、有料アプリによっては期間限定で無料になったり、半額、80%OFF セールをやっていたりするから、それに釣られてついつい購入してしまうことも多い。また、試用版という概念がないから(代わりに有料アプリの制限版・試用版を無料アプリとしてリリースしているアプリは多い)、同種のソフトを複数購入して使い比べたり…

そんなわけで、iPhone 3GS 購入後、予想以上に多くのアプリを購入するようになって、それは今も、そして今後も続いていきそうだ…

iPhone 3GS with epik case - CLEAR 1


(5)twitter を再び使うようになった

前項で触れた“iPhone だから手軽にサービスが利用できるだろうと思ってインストールしたアプリ”の一つに、twitter アプリがある。無料 twitter アプリとしては超定番の「TwitterFon」である。facebook と違い、これはよく利用している。

といっても“iPhone を使い始めたから twitter を(再び)使い始めた”わけではなく、iPhone にインストールするアプリを色々と見定めている時に「iPhone なら twitter との相性は抜群に良さそう」と twitter の存在を思い出しただけで、現在 twitter 利用を完全に復活させているが、twitter への投稿は PC からの方が多い。

とはいえ、

twitter と iPhone は素晴らしく相性が良い


のも事実。想像はしていたけれど、いざ使ってみると想像以上に相性抜群だ。

元々 iPhone での文章入力は、長文入力に向かないのは言うまでもない。だから、140文字という制限のある twitter は、むしろ好都合。

そして TwitterFon のように twitpic(twitter 連動型写真投稿・共有サービス)や bit.ly(URL 短縮サービス)と勝手に連動してくれると、twitter 投稿時の添付する写真のアップロードは自動だし、文章に貼った URL の短縮化も自動である(文字数に制限のある twitter に URL 短縮サービスは必須)。

私自身、twitter は2年以上前に一度使っていた時期があるのだが、ここのブログの記事群を見て判るように、短く文章をまとめるのが苦手だから、結局 twitter には合わずに止めて放置していた。その放置していた2年間のあいだに、多くの周辺サービスが始まっていた。

正直、2年前の twitter とは全然印象が違う。

便利な周辺サービスと、こんなに使いやすいアプリがあると、
twitter はなんて使いやすいのだろう!と思ってしまう


くらいだ。

ま、一般的なブログとも SNS とも趣を異にするのは確かなので、合う人は合わない人は未だにあるだろうが、少なくとも以前の twitter ブームで試して離れてしまった人も、現在の iPhone アプリや同様の PC 用クライアントソフトを使えば、印象が変わる可能性はある。

そのせいか、最近は国内でも twitter のトラフィックが増えた、使う人が増えた、という記事を時々目にする。

Twitterとは 国内で“再流行”、一般化の兆しも
Twitter、日本のユーザー伸び率好調も利用時間は米・英より短い

私自身はこれらの記事を目にしていても「今さら twitter なんて…」と思っていたのだけど、iPhone を手にして、twitter 用アプリ「TwitterFon」で大きく印象を変え、再び使い始めることになった(今後もっと多機能なものが欲しくなれば新しい twitter 用アプリを購入する可能性はあるが、無料の TwitterFon も結構多機能で判りやすく快適に使えるので、当分はこのままかな…)。

もっとも、twitter を使い始めたことには、もう一つ理由がある。

1年ほど前、この livedoor Blog とは別に、はてなダイアリーも使い始めたのだが、その理由が

「ちょっとした日記的なことや、新製品メモ的な記事は分離しよう」
「はてなダイアリーを日記スタイルで使えば、それらの投稿記事が無駄に長くならないだろう」

と思ったことだった。

そして、いざ、はてなダイアリーで雑記、日記的なものを始めて見ると、当初は短文の投稿で収まっていたが、徐々にいつもの癖が出て長文投稿が増えてしまっていた。時々思い直すのだが、結局ダラダラと書いてしまう癖(この記事でもそうだけど)は直らず、自分でも何だかなぁ〜という状態になっていた。

そして、そんな状態を打破したいと思っていたところに、iPhone 3GS 導入で twitter のことを思い出し、

「日記、雑記、新製品メモ的なことは、はてなダイアリーを止めて twitter に移行しよう」

ということで、再び積極的に twitter を使い始めたわけだ。twitter なら嫌でも140文字まで。たとえ2〜3回に分けて投稿しても知れている。結果的には、良い方向に向かっている気がしている(といっても、ダラダラと書く癖は直りそうもないが)。

そんなわけで、私の twitter 利用法はあくまでマイクロブログであり、ほとんど誰からもフォローされてないし、フォローもしてない。

まさに私が勝手に tweet するだけ


なので、本来の(or 昨今の)twitter 活用法とは違うだろうが、それもまた良し、と思っている。一応、右サイドバーにリンクは張ってあるので、見ても見なくても勝手にすればいいと思う :)

ま、twitter を本格的に復活させてから

マイクロブログ・メモブログとして使うなら
twitter より Tumblr の方が良かったんじゃね?


と思ったりもしてるので、そのうち Tumblr に変えてしまうかもしれないけれど、今のところは iPhone 3GS 購入をキッカケに twitter 利用を復活させたということで。

TwitterFon on iPhone 3GS


(6)evernote の使用も復活した(けれど…)

もう一つ、“iPhone 導入を機に利用を復活させたウェブサービス”が「evernote」。これを導入した理由は

Mac でも PC でも、さらに iPhone でも
テキスト(メモ)を同期しつつ編集もしたい


ということ。ポイントは「iPhone 側でも編集したい」「パソコン側は Mac でも PC でも」という2点にある。

テキストメモの同期が iPhone と同期する iTunes が入っている PC/Mac とだけで良いなら、標準で入っているメモソフトで同期を行うことができる(Mac ならメールソフトのメモと、PC なら Outlook のメモ)。また Mac となら「BunruiMemo」という有料アプリがある。

とはいえ、こちらは基本的に同期対象が1台であり、当然パソコン間のファイル同期・共有機能を持っていない。とにかく必要なのは iPhone と PC / Mac の同期だけではなく、PC も Mac も iPhone も全てで同期できることだ。

となれば、パソコン間のファイル自動同期サービスがベースにならざるを得ない訳で、Dropbox や、その対抗馬である SugarSync(Dropbox より同期の柔軟度が高い)となる。これらは既にサービス開始当初から愛用していて、文句なしに素晴らしいウェブサービスであることは言うまでもなく、個人的には

マシン間ファイル同期について Dropbox は産業革命みたいなもの


とすら思っている。大げさだと、個人的にはそれくらい画期的だったという意味で。

Windows, Mac, Linux の多くのパソコン、環境を使い分けている身としては、何の細かい設定もせずに極めてスムースに、特に Dropbox は自然にと言っていいくらいのスムースさでファイルの同期、共有が完了する。あまりの楽さ加減に、これらのサービスにはもはや Google 以上に依存してしまっているかもしれない。

そういう状況の中で“携帯型コンピューター”である iPhone 3GS を使い始めると当然、「iPhone でもパソコンで同期・共有しているファイルを見たい、編集したい」「Dropbox, SugarSync で同期しているファイルを閲覧・編集隊」となる。

しかし残念ながら、現状は

Dropbox も SugarSync も、iPhone からは
同期しているファイルを閲覧することはできても、編集はできない


という状況にある。Dropbox はウェブサイトへ iPhone でアクセスしてログインすれば、同期・共有しているファイルを iPhone に最適化した形で閲覧はできるが(対応ファイル形式のみ)、テキストファイルですら編集はできない。

SugarSync はウァブアプリではなく、いち早く「SugarSync」アプリ(無料)をリリースしているが、こちらも編集作業はできない。iPhone で撮影した写真を同期対象に含めることは可能だが、既存ファイルの編集はテキストファイルも含めて不可能である(閲覧も当然、対応ファイル形式のみ)。

Dropbox も近々 iPhone アプリをリリースするということだが、Dropbox からのメールその他の情報で知る限り、こちらも SugarSync 同様に、同期・共有ファイルの閲覧(対応ファイル形式のみ)と iPhone で撮影した写真の共有機能くらいで、どうやら編集はできないようだ。

となれば、別の方法を考えなければならない。

パソコン側におけるローカルファイルの同期を諦めれば、Google Docs を使うことでメモの共有は可能だ。「iNote」「RainbowNote」のように、メモ帳アプリの中には GoogleDocs とファイルのインポート・エクスポート機能を持っているものがあるから、それを使えばメモの共有はできる。実際、私は iNote を購入して使っている(iNote にした理由は、多機能よりアプリ起動の速さを取ったから)。

が、Dropbox や SugarSync の楽さ加減に慣れてしまった今は、いちいちインポート・エクスポートも面倒くさい。自動同期が無理でも、いちいちインポート・エクスポートではなく、ボタン1発程度で同期してくれないものか…

そこで思い出したのが evernote。Dopbox や SugarSync のようなローカルファイル同期型ではなく専用クライアントで閲覧・編集する方式だが、オフラインの時にも使えるし、テキストのみならず、画像も同期・共有してくれる。また、evernote はウェブクリップを簡単に取って同期・共有できるのが大きな特徴である。

そして evernote には Mac, Windows 用クライアントに加えて、「evernote」アプリが用意されており、

evernote だと iPhone 上で共有・同期しているテキストファイルの編集も可能
(勿論それだけでなく、iPhoneで撮影した写真などを同期・共有することも可能)


ということで、「これなら iPhone, Mac, PC で同期を取りながらテキスト編集が自在にできる!」と思って、サービス開始当初に試した後は放置していた evernote を久々にログインして使い始めた。

Dropbox のようなスムースな同期ではなく、パソコンでも専用クライアントが必要という、理想とは若干異なる形態だが、ベストではなくともベターな選択肢、解決策として使えるだろうと。

しかし、世の中そうは甘くなかった。確かにサービス内容だけを見れば自分が欲してるものはあるし、確かに実現できている。しかし、ちょっと使い始めて思い出した。

Windows 用 evernote クライアントソフトの使いづらさは異常


いや〜1年以上経って、少しはまともになってるかと思ったら、酷いのは相変わらずだ。激重いわ、使いづらいわ、で、どうせーっちゅうねん、という感じ。まともな人間が使いたくなるソフトとは思えない。高速な PC とフルHD以上の解像度な画面なら多少は使えるが、そんな条件を前提にされても困るしねぇ。

Mac 用クライアントソフトはかなりマシで(Windows 用クライアントとは見た目からして全く違うし、使い勝手も全く異なる)、我慢すれば使えるレベルにあるが、テキスト編集している間にバックグラウンド処理などでテキストフォーカスが入力部分から外れてしまうなど、イライラさせてくれる挙動はやっぱりある。

パソコン用クライアントソフトがこうだから、iPhone 用アプリも鈍重である。メモソフトとしてサクッと起動して編集というわけには全くいかないし、同期取って iPhone 上で編集となると、まぁちょい待たされる。ただ、基本的にメモ帳ソフトではなく、マルチメディアメモ同期・共有ソフトと思えば、我慢できる。

やっぱり問題は Windows クライアントと同期のダメさ。例えば同一ファイルを、複数のクライアントで同一タイミングで(同期するまでの間で)編集した場合、当然コンフリクト処理が必要になるわけだが、evernote ではそれを放棄してしまってる。

Dropbox のように「同じファイルを2箇所で同時に編集しているから、ファイル名を変えて二重保存しておくから、てめーで何とかしやがれ」という措置で十分なのに、それすらしないとはふざけてんのか?と思う。同期に関しては同期タイミングもリアルタイムにはできないし、同期速度もモッサリ過ぎる。

希望を持って使い始めたのだが今イチすぎて、かといって他に良さげなものもないし(evernote と同じようなレベルならともかく…)、どうしようもなくて、とりあえず evernote を暫定的に、でも当初予定していたことよりはかなり縮小して使っている。

本当は Dropbox や evernote の iPhone アプリで、テキストファイルくらい編集できるようになればベスト、なのであるが、すぐには期待薄だしねぇ…

そんなわけで twitter 同様に evernote も iPhone をキッカケに再び使い始めたけれど、evernote の方は不満いっぱい(主に iPhone 以外の点で)。PC / Mac / iPhone の間を自由にリアルタイム同期できるテキストメモの道は、まだまだ遠そうである。




といった感じで、ダラダラと2回にも記事を分けて、「iPhone 3GS を手にして変わったこと」を書いてきた。何度も書いてきたように、既に自分にとってなくてはならないものになっている。

もちろん、iPhone を手にしたくらいで生活が激変なんてことはない。ないけれど、便利になったことも多いし、いくらまだ旧来のケータイに依存している部分があるとはいえ、今どちらかを選ばねばならない、と言われれば当然 iPhone 3GS になるくらいは、意識が変わっている。

ただ、それと同時に、この1ヶ月少々は iPhone 絡みで細々とした無駄遣いもした。アプリの購入もそうだけど、ケースやモバイルバッテリー、Bluetooth レシーバーなどで、4万近くは散財しているだろう。もっとも、それを後悔はしていないし(むしろ満足している購入物が多い)、今後はもう控えめになっていくだろう。

ま、その辺の無駄遣い?については、まだいずれ…