E-P1 を購入して1週間強。撮影枚数はまだ 400枚弱くらいだけれど、割と様々なシーンで、色々な使い方をしてきたように思う。購入後2〜3回投稿した記事に書いたように、満足している部分もあれば、不満に思う部部分もあり、自分の中では評価は難しい。

色々と忙しいということもあって、E-P1 絡みの掲示板やスレの内容は見ていないのだが、RSS リーダーやアンテナに登録している写真・カメラ系ブログの中の人にも E-P1 を購入した人は多く、それらを色々見ている限りの評価も雑多なようである。

D3 や 5D Mark II より良いという人も居れば、ハイエンド・コンパクトデジカメの LX3 より悪いという人も居たりして、そういう極端な評価は苦笑せざるを得ないにしても(個々人の感じ方だから別に否定はしないが)、無闇に極端ではない評価については

良いという評価も、今イチという評価も
どちらも理解できてしまうほどに評価が難しいカメラ


というのが、自分の正直な思いだ。世間の評価のマチマチさ加減が当然のように思える。

端的に言えば、画質面を中心に予想していたよりも良いと感じることもあるが、かといって E-P1 が凄いとも素晴らしいとも思えない。

ダメとは思えないし、良い点も感じるのだけど、だからといって「欠点は多々あっても積極的な評価をしたい」とも思えるカメラでもない。

“レンズ交換式のコンパクト(スタイル)デジカメ”として初めてリリースされたことについては評価できるし、それは間違いなく E-P1 最大の長所なのだろうが、いざ色々な形で使ってみると、必ずしも積極的に評価できることばかりではないように感じる。

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(E-P1 + M.Zuiko Digital 17mm F2.8)


とまぁ、そのように書くと「相変わらず E-P1 には批判的だなぁ」と思われるだろうが、辛口には書いていても、決してダメなカメラとは思ってないつもり。特に北海道へ持って行った時、サブカメラとしてはすこぶる良いなぁ〜と感じたのは、以前の記事で書いた通り。

また、とかく批判の多いパンケーキレンズについても、私は「画質、特に周辺部の画質をとやかく言う時に使うようなレンズじゃないでしょ」と思っているので、β機で画質チェックをした時はともかく、実戦投入後は(用途を考えれば)許容範囲内と思っている。もっとも、これを5万円弱で売ってるのは信じられないし、EF50mm 1.8II みたく1万以下とは言わなくとも、2万円が分相応だろうとは思う。

それにボディ側の画質傾向については、北海道行きの時にパナソニックの 7-14mm F4 と組み合わせて使っていたこともあって、むしろ高評価を与えたいくらいだ。

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(E-P1 + LUMIX G. VARIO 7-14mm F4.0)


今のところ E-P1 は撮って出し JPEG でしか扱ってなく、RAW ファイルでの判断は日頃使っている ACR (Adobe Camera RAW) の対応を待ってからになるが、以前も書いたように、撮って出し JPEG の画質は同じマイクロフォーサーズの DMC-G1 より好ましく感じている。

過去のオリンパス・デジタル一眼の画質で気に入らなかった解像感のなさはなく、かといって解像感最重視なのは良いが、時にはモアレを盛大に出す DMC-G1/GH1 のようなこともない。非常にバランスが取れた、自然に見栄えのする画質だと感じている。

高感度画質についても、このサイズを考えればかなり頑張っていて、DMC-G1 では ISO 400 を越えてくるとウ〜ン…となってしまう感じだったのが、E-P1 では ISO 800 までならスナップ用途で全然問題なし、と思える。DMC-G1 では全く使う気にならなかった ISO 1600 も時には我慢できる。この点については凄く評価している。

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(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


普通のコンパクトデジカメでは望めない、お気軽高感度スナップも可能で、手ぶれ補正も効くから、夕方以降でのスナップなんかには本当に向いている。コンパクトデジカメ代わり、として考えた場合には、そういう利点は大いにあると感じた。

もっとも、遠景での解像感のなさはあるけれど、それは E-P1 も DMC-G1 も共通したもので、素子サイズゆえかな…と諦めている。そういうのは期待しないで買ってるし、DMC-G1 で散々凹んだので、慣れた :-)

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(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


そんなわけで、E-P1 を使ってきて良かったと感じる部分は

  • コンパクトデジカメとして見た場合には、ここまで高感度が実用になり、手ぶれ補正とも合わせて低照度で使えるコンパクトデジカメはない。

  • このボディサイズで様々な画角(個人的には撮影スタイルから望遠は使い物にならなかったので主に超広角域)が使える。

  • そこそこの画質が得られるサブカメラとして、一番コンパクトに収められる。

  • DMC-G1/GH1 との2台体制には、補完し合う部分もあって相性が良いカメラ


ということがある。

ただ、ボディサイズがコンパクトであるという E-P1 のメリットは、あくまで一眼スタイルからのダウンサイジングとして見た場合であって、E-P1 をコンパクトデジカメとして扱った場合には、色々と欠点も見えてくる。

  • 一眼スタイルよりはコンパクトだが、普通のコンパクトデジカメよりは遥かに大きいため、コンパクトデジカメ感覚で普通のバックに入れようと思うと、重量も含めて違和感がありすぎる。

  • E-P1 を余裕もって出し入れできる収納性を確保すると、実のところ DMC-G1 も入れられたりする(見た目は結構違いそうに見えるのだが、実際に試すとそうでもない)。結局レンズ次第、というところもあるしね。

  • コンパクトデジカメ感覚で扱うと、レンズキャップの存在がウザったくて、AF もコンパクトデジカメ並みか少し速い程度なので、トータルとしてサクッと取り出してサクッと撮るテンポの良さは普通のコンパクトデジカメの方が良いかなぁ…というのが正直な感想。

  • 一応金属外装なので、普通のバックの中に雑多に放り込むと、ボディがバッグ内の他のものと当たって傷ついたり、逆にバッグ内の他のものを傷つけたりしないかな…なんて、ちょっと気を使ったり。DMC-G1 や普通のコンパクトデジカメみたいな安物外装だと気にしなくて済むんだけどね…(速写ケースなどで対処する方法もあるが)


なんてことが、この1週間強使ってきて感じられた。

とにかくボディサイズについては、北海道行きの時のように、カメラバッグの隙間にもう1台感覚だと最高に収納性の良さを感じるのだけど、いざ普通のコンパクトデジカメ代わりに持ち歩くと、なんかサイズが中途半端に思えることが多々あった。

もちろん、画質や撮影の自由度を考慮すれば、それでも十分 E-P1 を選択する理由はあるし、実際私もそうしているのだけど、なんかこう

手放しで喜べるサイズ・撮影感覚かというと、微妙


なのである。

理性で色々考えれば十分にコンパクトなことは判るのだが、EVF もなければ可動液晶もない、AF も正直速くなくてサクサクと撮れる感じではない。そんな“かなりコンパクトデジカメに近い感覚にならざるを得ないカメラ”ならば、サイズも重量も撮影感覚も、もうちょっとコンパクトデジカメ・ライクに…と思ってしまうのだ。

同じマイクロフォーサーズの DMC-G1 が E-P1 とは正反対の一眼スタイルで出てきて、そこそこ使える EVF と高速な AF で、きちんと一眼ライクに使えるカメラだったのだから、同様に E-P1 にはもうちょっとコンパクトデジカメに近い感覚まで頑張って欲しかった、と思うのだ。

私がどこかしら E-P1 に物足りないというか、色々と不満を感じる理由を突き詰めて行くと、そのあたりの一眼スタイルでもなければ、コンパクトデジカメでもなく、かといって何か新しいスタイルを生み出す感じもない、微妙な半端加減にあるように思えるのだ。

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(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


そんなわけで、購入から1週間強。それなりに使ってきた結果として、E-P1 を買って良かったかどうかと問われれば、

買って後悔したとは思わないし、それなりに使えるカメラだけど
だからといって10万以上出して買うカメラだったかどうかは微妙


という、これまた曖昧というか中途半端というか、煮え切らない結論になる。

これが10万20万なんて、はした金だと言える人なら別だろうが、社会の底辺を蠢く私としては「買って良かったかもしれないけれど、もっと有意義に、納得できる使い方があったかもしれないなぁ…」とも思う訳だ。別にデジカメだけが趣味ではないしね。

ま、そんなわけで、煮え切らない性格の人間が、煮え切らないデジカメを買ったのだから、その結論もまた煮え切らないまま、ということで。

もうちょっと使い込んで行けば、(善くも悪くも)また評価も変わるだろうと信じているけれどね…

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(E-P1 + LUMIX G. VARIO 7-14mm F4.0)