※ 写真が前回記事と全く同じだったので差し替えました (2008.12.31)

前回、DMC-G1 を購入した動機が「コントラスト式 AF だけど位相差式に負けないくらい AF が速い速いと言うなら、動体撮影にも使えるのか?」ということをテストしたいがために買った、と書いた。それが第一の購入理由なのは間違いないけれど、その動機を持つ前に

発表時にスルー確定で無視状態だった DMC-G1 に
少しでも興味を惹くことになったキッカケ


というものは必要だった。そのキッカケというのは、DMC-G1 が発売されてしばらくしてから、一般ユーザーが DMC-G1 で撮った画像を、何気に見た時だった。

別に DMC-G1 だからその画像を見たわけじゃなく、たまたま見た画像の EXIF をチェックしたら DMC-G1 だった。等倍で見ても結構シャープで周辺歪曲もない写真だったので、どんなカメラで撮ったんだろう?と思って EXIF 見たら DMC-G1。

DMC-G1 って画質良いじゃん…


正直、少し驚いた。等倍でもしっかり見られる解像感。広角端でも周辺歪曲が少ない。パナが“女流一眼”などという微妙なキャッチコピーで、コンパクトデジカメと一眼の間の子を売り出したから、てっきり画質はそれなりかと思っていたら、全然そんなことはなかった。

残照に染まる富士山 from 小淵沢 by DMC-G1
400mm相当、プログラムAE (F5.6, 1/250s)、WB Auto, ISO Auto (400), JPEG
リンク先は縦横 50% 縮小のみで再保存画像


先入観というか、ほぼ偏見で、フォーサーズ機の画質は、レンズ性能に頼る部分は優れていても、等倍でしっかり見られる画質とは思っていなかった。以前、ちょっとは気になった E-330 / E-420 あたりの実写画像を見ても、「やっぱ画質はそれなりなのね。画質で買う機種ではないけど、やっぱりその辺は妥協が必要だね」と感じていた。

ましてや DMC-G1 はマイクロ・フォーサーズの一号機であり、一眼初心者向けのもの。そしてボディ+αの値段で買えるキットレンズ。だから余計に驚いた。それから、あちこちの DMC-G1 実写画像を見ると、本当に画質面で優れているカメラだと気づいた。

パナさん、ごめん。発表時の否定的な印象を撤回するわ…


そう認識を改めた。興味を惹いたとなれば、色々と調べたくなる。すると、購入した人の評価は概ね高いもので、多くの人が「思った以上に良い」と言っていた。また、プロカメラマンもブログその他で高く評価している人が多かった。う〜ん、ホントに私の先入観は間違っていたのだな…と反省もした。

それでもミラーレスのマイクロ・フォーサーズは、もっとコンパクトにできるし、オリンパスのモックアップのようなコンパクトデジカメサイズのレンズ交換式デジカメがベスト、せっかく小さくできるのに DMC-G1 のサイズは中途半端じゃないかな…と思っていた(今でも思うところはある)。

それでも、今までは店頭で触ってみることもしなかったが、何度か触ってみて気づいた。やっぱり小さい、と。不思議なもので、

写真はもちろん、店頭でも DMC-G1 だけ見ると、あまり小さいと感じない


のだけど、

他機種と並べたり、試しにバックへ入れてみると小ささを実感できる


のだ。単体で小ささを感じないのは、やはり普通の一眼と形状が変わらないことと、重量的にはキットレンズ込みだと Kiss X2 / Kiss F +キットレンズと大差ないことだと思う。離れたところで手に持って比べる場合、サイズより重さの印象が強く残るから、それが印象を間違えさせているように思う。

だから DMC-G1 だけを見たり触ったりしていると「小さいことは小さいけど、メチャクチャ小型というほどでもないよなぁ…」と思う。何度もそう思った。

ところが、ヨドの1コーナーに、たまたま Kiss X2 や Kiss F の隣に DMC-G1 があった。どちらもキットレンズが付いていた。それを見た時、「あぁ、やっぱり DMC-G1 は小さいわ」と納得した。

並べて比較して DMC-G1 の小ささが初めて実感できる


と言える。そして、この瞬間、購入を決定したと言っていい。

京都駅からの夕暮れ  by DMC-G1
90mm相当@標準ズーム、プログラムAE (F5.6, 1/100s)、WB 晴天, ISO Auto (100), JPEG
(リンク先は縦横 50% 縮小のみで再保存画像)


というのが、実際の DMC-G1 購入に至る経緯である。無論、飛行機撮影を試す必要はあるから、ダブルズームキットを購入した。

今のところマイクロ・フォーサーズ用レンズはダブルズームキットの2本だけだし、望遠ズームを単体で買うよりは遥かにお得だから、望遠ズームは要らないとハッキリしていなければ、「とりあえずダブルズームキットを買っとけ」だと思う。



望遠ズームはさすがにそれなりのサイズはあって、APS-C 用の 50-200mm クラスの望遠ズームより大きく重いけれど、35mm 換算 400mm という超望遠域までカバーしていることを考えると、とんでもなくコンパクトだ。普段 1D MarkIII で使っている EF 100-400mm F4.5-5.6L IS はもちろん、70-300mm クラスの安ズームよりずっとコンパクトだ。

さらに言えば、望遠ズームの画質もなかなか良い。このサイズで考えると、標準ズームと同様に想像以上の画質を得られる。手ぶれ補正の効きもかなり良い(上にある写真は、手持ち 400mm でシャッター速度 1/25秒だがブレは最小限だった)。

ただ、あまりに軽くコンパクトが故に、気軽に 400mm を使うと、効きの良い手ぶれ補正でも補正しきれない手ブレを量産することにはなる。その点は注意が必要だし、私も調子に乗って 400mm を気軽に多用して、あとで泣いている。1D MarkIII + EF 100-400L IS の時は、もっと慎重に撮るのだけど、ついつい、ね。

Panasonic デジタルカメラオプション デジタル一眼カメラ用交換レンズ H-FS045200
望遠ズーム H-FS045200 は単体で買うと4万円弱
ズームキットとWズームキットの差額は3万円強


そんなわけで、「画質は等倍鑑賞に耐えられるほど良さげ」「サイズも実際は印象よりずっと小さい」という理由で DMC-G1 を買ったわけだが、その印象は購入してからも変わらない。

仕事が忙しくて購入してしばらくは梱包も開けずに放置していたが、ようやく開梱した晩に、室内を適当に撮った写真を PC に読み込んで見た時

やっぱり画質は良いわ!買って良かった


そう思った。さらにボディ+標準ズームレンズを(カメラバックではない)バックに入れてみて、

バックの大きめポケットにも入るサイズなんだなぁ


と感心してしまった。その時点で

動体撮影がダメでも、これは手元に残しておこうかな


と思った。それまでは、買って動体撮影を試してダメだったら即売却も考えていたけど、今はもうそれは考えていない。もっとも、ずっと使っていくかと言えば、2号機3号機と進化していくだろうから(特に AF 周り)、買い替えていくだろうけど、現状ではしばらく愛機となれるくらい、気に入っている。

とはいえ、もちろん、実際に色々撮っていくと、不満もそれなりに出てくる。ボディが小さいのは良いことばかりでもない。けれど、

いかに自分が先入観と偏見で否定的だったかを反省


させられたのは間違いない。それだけでも買って良かったと思う。やっぱり、否定的に思うものは、否定的に思うものこそ、実際に使ってみないと判らないと改めて思った。


とにかく使い始めてからは、頻繁に持ち出すようになった。Kiss Digital N+キットレンズの時と同じような感覚だけど、あれより一回り以上小さいせいか、Kiss DN を使っていた頃より

持ち出すと荷物が嵩張るから止めておこう、と思うことが少ない


形状はやっぱり一眼だからバックへの収まりが凄く良いわけじゃないが、このサイズの小ささは持ち出す敷居が低い。それに何よりも

撮った画質にガックリしなくても済む→持ち出す価値はある


というのが大きい。Kiss DN の頃は「一眼でコンパクトデジカメとはレベルが違うとはいえ、画質は妥協だよなぁ」と思わざるを得なかった。5D と併用していたから尚更だ。

もちろん、DMC-G1 が 5D と同等の画質レベルと言うつもりはない。さすがにそこまでは言えない。それに高感度画質は ISO 1600 でも、さすがに苦しい。5D, 1D MarkIII を常用してきた身としては、DMC-G1 の暗部ノイズは ISO 800 あたりでも、う〜ん…と思う。ISO 3200 は非常用でも厳しい。

夕陽に染まる八ヶ岳@小淵沢 by DMC-G1
302mm相当、プログラムAE (F5.6, 1/250s)、WB Auto, ISO 100, JPEG
(リンク先は縦横 50% 縮小のみで再保存画像)


私自身が高感度画質志向で、キヤノン、ニコンの最近の機種を基準にしてしまうから、どうしても厳しい評価になってしまう。ただ、ISO 1600 でも暗部ノイズは盛大だが縞ノイズみたいな嫌らしいものはないので、暗部が少なめなら縮小するとそこそこ見られるように思う。

ただ、低照度下においては高感度画質以前に、AF の速度、精度が落ちまくるのが気になる(位相差式 AF でも同じだが、落差が激しいように感じる)。AF-S ならじっくりと合わせれば問題ないが、AF-C は明るくても精度が落ちるのに、低照度下では使い物にならない。また、ホワイトバランスも低照度では暴れる傾向にあるようだ。

というわけで、高感度は厳しいけれど、ISO 500 以下なら良い画質が得られる。多少荷物が増えても十分持ち出すのに価値がある画質だ。帰ってパソコンに取り込んでガックリすることがない(自分がきちんと撮っていれば、ね)。ついつい等倍鑑賞をしてしまう私でも、そう思う。

とにかくフォーサーズそのものに対して否定的だった私が、解像感ラブで DP1 に惚れていた私が、完全に考えを改めさせられるほど、DMC-G1 の画質には驚いた。

京都タワー  by DMC-G1
28mm相当、プログラムAE (F5.6, 1/200s)、-0.3EV, WB Auto, ISO Auto (100), JPEG
(以下、リンク先は縦横 50% 縮小のみで再保存画像)

京都タワービル壁面  by DMC-G1
90mm相当@標準ズーム、プログラムAE (F5.6, 1/60s)、-0.3EV, WB Auto, ISO Auto (160), JPEG

京都駅クリスマスツリー by DMC-G1 (1)
28mm相当、プログラムAE (F3.5, 1/40s)、WB Auto, ISO Auto (100), JPEG

京都駅クリスマスツリー by DMC-G1 (2)
90mm相当@標準ズーム、プログラムAE (F5.6, 1/60s)、WB Auto, ISO Auto (160), JPEG



Avanti クローズアップ from 京都駅ビル by DMC-G1 + H-FS045200