先週から話題になっている、DP1 の X3F RAW ファイルから埋め込まれている JPEG ファイルを取り出すツール。Windows / Mac 両対応というのも素晴らしい。リリース当初は DP1 専用だったが、公開直後から毎日矢継ぎ早にバージョンアップされていて(1日に2回 Ver.Up する日も)、今は SD14 にも対応し、名称も表題のように変更されている。
■ DP1/SD14 JPEG X3F EXTRACTOR SOFTWARE
JPEG / RAW 同時記録ができず ACR も対応していない DP1 では、RAW で撮影した場合には処理速度の遅い SPP でしか JPEG を生成できず、大量の撮影画像からセレクト作業するのにも苦労していた(Mac版 SPP にはメモリーリークのバグがあって数十枚〜百枚弱で処理不可能になってしまうしね!)。かといって DP1 は、RAW で撮らないと能力の半分も生かせない(ように思える)カメラなので、もどかしいものがあった。
しかし、これを使えば、いちいち RAW ファイルから JPEG 現像せずとも、極めて高速に(100個以上のファイルでも数秒とかからない!)フルサイズの JPEG 画像を抽出してくれるので、それでセレクト作業ができる。大量に撮影した場合には、撮影後のセレクト処理がかなり迅速化されそうだ。あと1〜2週間早くリリースされていれば立山で撮った写真のセレクトに使えたのに…と思ったり。
RAW で撮ってもセレクト処理を JPEG ファイルで行うことができ、RAW 現像は必要最小限のみ行うことができる。それゆえ、処理速度の遅い PC を使っていても気兼ねなく RAW で撮れる。モバイル特化ノート PC だと SPP を使うのは厳しいが、このツールで RAW から JPEG を抽出するのは容易いし、抽出した JPEG ファイルを汎用画像ビューワーで見てセレクトするのは低速 PC でも十分できる。
ただ、注意すべきは、
ものだということ。SPP の現像では X3F デフォルト設定(無調整)でも色々な処理がされてしまう。そのあたりは SPP で調整画面を開いた時に最初表示される現像前のプレビュー画像と現像処理後の編集用画像がかなり異なることから、ユーザーなら承知済みのはず。
RAW ファイルから抽出した JPEG ファイルは前者のプレビュー画像であり、SPP の現像時に強制的に行われるノイズリダクション処理やホワイトバランス調整が行われていないのだが、一見すると
と思うことも少なくない。SPP を使っている時から、プレビュー画像の方がレタッチベースとして良いのになぁ…と思うことが多かったので、そういう意味でもこのツールは歓迎だ。
ということで、先日の立山で撮影した写真で比較をしてみた。いずれもリンク先はオリジナルサイズのファイルになっている。

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの
☆

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの
いささか極端な撮影条件ではあるが、少なくともこのような場面でのホワイトバランスに関しては、プレビュー画像の方が素直だ(これらを事例にしたのは、先日の記事で既に比較元の等倍ファイルをアップしていたからに過ぎない)。
ついでに、先日緑かぶりをレタッチした前後の写真も載せていたので、それらを含めての比較をしてみる。

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの

SPP でホワイトバランスその他調整して現像したもの
☆

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの

SPP でホワイトバランスその他調整して現像したもの
SPP で各種調整して現像した写真は露出補正やコントラストにも手を加えているので、RAW ファイルから抽出した JPEG ファイルと印象はたいぶ違うかもしれないが、RAW から抽出した JPEG ファイルの色傾向は調整後現像したものに似ているのは判ると思う。
これをもって SPP のホワイトバランス調整はダメと言い切るつもりは毛頭ないけれど、全ての場合において RAW から抽出した JPEG ファイルが良いとも言わないが、SPP には改良の余地が大きい理由の一つにはなると思う。少なくともホワイトバランスは無駄な(余計な)処理が行われていると思う。
ともあれ、色々な時にこのツールは役立つ。本当に有り難いツールが出てきてくれた。感謝感謝だ。ということで、これも些少ながら Donate しておいた(Paypal が使えると気軽に donate できるからねぇ)。もうしばらくは、積極的にバージョンアップもしてくれそうだしね。
【追記】DP1 の RAW ファイル中の JPEG ファイル部分の構造を解説しているブログ記事と、その記事を元に ruby で RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出するコードを書いた人のブログ記事があったので、以下に参考リンクとして追加。
■ Another M8 and DP1 Blog : DP1 X3F RAWのファイル構造
■ RubyでDP1のRAW画像からサムネイルとかのJPEGを抜き出すコードを書いた - takuma104のRuby/Rails日記
■ DP1/SD14 JPEG X3F EXTRACTOR SOFTWARE
JPEG / RAW 同時記録ができず ACR も対応していない DP1 では、RAW で撮影した場合には処理速度の遅い SPP でしか JPEG を生成できず、大量の撮影画像からセレクト作業するのにも苦労していた(Mac版 SPP にはメモリーリークのバグがあって数十枚〜百枚弱で処理不可能になってしまうしね!)。かといって DP1 は、RAW で撮らないと能力の半分も生かせない(ように思える)カメラなので、もどかしいものがあった。
しかし、これを使えば、いちいち RAW ファイルから JPEG 現像せずとも、極めて高速に(100個以上のファイルでも数秒とかからない!)フルサイズの JPEG 画像を抽出してくれるので、それでセレクト作業ができる。大量に撮影した場合には、撮影後のセレクト処理がかなり迅速化されそうだ。あと1〜2週間早くリリースされていれば立山で撮った写真のセレクトに使えたのに…と思ったり。
RAW で撮ってもセレクト処理を JPEG ファイルで行うことができ、RAW 現像は必要最小限のみ行うことができる。それゆえ、処理速度の遅い PC を使っていても気兼ねなく RAW で撮れる。モバイル特化ノート PC だと SPP を使うのは厳しいが、このツールで RAW から JPEG を抽出するのは容易いし、抽出した JPEG ファイルを汎用画像ビューワーで見てセレクトするのは低速 PC でも十分できる。
ただ、注意すべきは、
RAW ファイルに埋め込まれている JPEG ファイルは
SPP の X3F デフォルト設定で現像した JPEG ファイルとは違う
SPP の X3F デフォルト設定で現像した JPEG ファイルとは違う
ものだということ。SPP の現像では X3F デフォルト設定(無調整)でも色々な処理がされてしまう。そのあたりは SPP で調整画面を開いた時に最初表示される現像前のプレビュー画像と現像処理後の編集用画像がかなり異なることから、ユーザーなら承知済みのはず。
RAW ファイルから抽出した JPEG ファイルは前者のプレビュー画像であり、SPP の現像時に強制的に行われるノイズリダクション処理やホワイトバランス調整が行われていないのだが、一見すると
SPP のデフォルト設定で現像した JPEG より
RAW から抽出した JPEG ファイルの方が良いんじゃね?
RAW から抽出した JPEG ファイルの方が良いんじゃね?
と思うことも少なくない。SPP を使っている時から、プレビュー画像の方がレタッチベースとして良いのになぁ…と思うことが多かったので、そういう意味でもこのツールは歓迎だ。
ということで、先日の立山で撮影した写真で比較をしてみた。いずれもリンク先はオリジナルサイズのファイルになっている。

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの
☆

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの
いささか極端な撮影条件ではあるが、少なくともこのような場面でのホワイトバランスに関しては、プレビュー画像の方が素直だ(これらを事例にしたのは、先日の記事で既に比較元の等倍ファイルをアップしていたからに過ぎない)。
ついでに、先日緑かぶりをレタッチした前後の写真も載せていたので、それらを含めての比較をしてみる。

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの

SPP でホワイトバランスその他調整して現像したもの
☆

SPP で RAW からデフォルト設定(無調整)で現像したもの

ツールで RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出したもの

SPP でホワイトバランスその他調整して現像したもの
SPP で各種調整して現像した写真は露出補正やコントラストにも手を加えているので、RAW ファイルから抽出した JPEG ファイルと印象はたいぶ違うかもしれないが、RAW から抽出した JPEG ファイルの色傾向は調整後現像したものに似ているのは判ると思う。
これをもって SPP のホワイトバランス調整はダメと言い切るつもりは毛頭ないけれど、全ての場合において RAW から抽出した JPEG ファイルが良いとも言わないが、SPP には改良の余地が大きい理由の一つにはなると思う。少なくともホワイトバランスは無駄な(余計な)処理が行われていると思う。
ともあれ、色々な時にこのツールは役立つ。本当に有り難いツールが出てきてくれた。感謝感謝だ。ということで、これも些少ながら Donate しておいた(Paypal が使えると気軽に donate できるからねぇ)。もうしばらくは、積極的にバージョンアップもしてくれそうだしね。
【追記】DP1 の RAW ファイル中の JPEG ファイル部分の構造を解説しているブログ記事と、その記事を元に ruby で RAW ファイルから JPEG ファイルを抽出するコードを書いた人のブログ記事があったので、以下に参考リンクとして追加。
■ Another M8 and DP1 Blog : DP1 X3F RAWのファイル構造
■ RubyでDP1のRAW画像からサムネイルとかのJPEGを抜き出すコードを書いた - takuma104のRuby/Rails日記